実質1泊3500円!京王プラザホテルの「連泊プラン」で広まるホテル暮らし

 帝国ホテル(東京・千代田区)が、3月15日〜7月15日までの期間限定で1カ月の長期滞在を割安でできるプランの予約を今月1日から始めたところ、人気殺到で即日完売したという。このプランが発表された時、「元祖ホテル御三家の一角である帝国ホテルが!」と話題になったものだが、同じようなプランを京王プラザホテル(東京・新宿区)も開始してみれば、こちらも大人気で予約困難な状況だという。

 サービスの中身を見れば、帝国ホテルの場合は、30平方メートルの部屋で30泊36万円。最短で1泊3万円の5泊から利用可能。ルームサービスが6万円、洗濯サービスが3万円の上限で30日間受けられるというもの。京王プラザホテルの場合は、23.5平方メートルの客室で、30連泊21万円。大きな違いは、2人で宿泊しても同じ料金(つまり実質1人1泊3500円!)で利用できるというところ。朝食や駐車場・車1台、新聞朝刊、会議室利用のサービスがついて、2月22日〜5月15日までの期間限定というもの。

「帝国ホテルのサービスはサービスアパートメントというもので、富裕層にとっては都内一等地で同程度の物件の家賃よりも安いかもしれません。このサービスが発表された時はあのひろゆき氏が『日本の物価、安すぎない?』と驚きのツイートをしたほどです。憧れのホテル住まいですが、女優の山田五十鈴さんはまさに帝国ホテルに住んでいて、映画評論家の淀川長治さんは全日空ホテルで暮らしていました。最近は家を持たずにホテルなどで暮らすビジネスパーソンも珍しくありません」(経済ジャーナリスト)

 有名高級ホテルのサービスアパートメントは帝国ホテルが火をつけた形だが、実はこういったサービスは今後さらに流行しそうで、定額制のホテル長期滞在プランを選べるサービスもある。

「gooddaysホールディングスが行っている『goodroomホテルパス』というもので、同社が提携している全国200以上の宿泊施設の中から月額6万円台から予約することができます。コロナの影響で場所を問わない働き方が広まる中、住まいのあり方も変わりつつあります。そこで同社は非定住のホテル暮らしを提案、ホテル側にとっては稼働率が向上するとあって、提携先が広がっているというわけです」(前出・ジャーナリスト)

 確かにコロナ以前にはなかなか考えつかない宿泊や居住のスタイルだが、ニューノーマルの世界では定着するだろうか。

(猫間滋)

※写真はイメージです

ビジネス