東京オリンピック・パラリンピックの大会組織委員会である森喜朗会長(83)がIOCの臨時評議員会で発した女性蔑視的な発言をめぐる問題は連日大きな話題となっており、メディアは“森叩き”一色に。森会長の「女性が入っている理事会は時間がかかります」といった一連の発言は擁護しようのない差別的な発言であり、SNS上では「#森喜朗氏は引退してください」というハッシュタグがトレンド入りするなど大炎上となっている。
そんな中、ワイドショーでの森会長に対するコメントで《逆に老人差別だろ》と非難されてしまったのはお笑いコンビ・フットボールアワーの岩尾望(45)のコメントだ。
2月4日放送の「バイキングMORE」(フジテレビ系)に出演した岩尾は、MCの坂上忍(53)から「ちょっと(森会長に)おとなしくしていただくためになんかないんですか?」とコメントを求められ、「なんか見てると、『“森喜朗物語”のクライマックスにオリンピックをやりたいんだ』に見えてしまうんですよ」と、アスリートファーストではなく自身の功績のために五輪開催を強行しようとしているのではないかとチクリ。続けて飛び出したのが、炎上を招いた“おじいちゃん発言”だった。
「すごい精巧なCGでオリンピックを見せてあげて、お孫さんとかに囲まれて(※声色を変えて)『ほらおじいちゃん、オリンピックできたよ』『オリンピックだよ、よかったね、出来たねぇ』みたいなんで、なんとかそれでおとなしくしてくれないかな」
これにはすかさず、同じくスタジオ出演していたタレントの松嶋尚美(49)から「馬鹿にしすぎやろ」とツッコまれる一幕があった。
この“ボケ扱い”的なコメントは、森会長に不満を感じる視聴者からも《これは不快なディスり》《老人を馬鹿にするな》《のんちゃん言い過ぎ、さすがに失礼》《岩尾…消されるぞ》《ボケ老人扱いはヤバい》と批判の声があがってしまった。
「皮肉なコメントやブラックジョークが言えることで、芸人コメンテーター枠の一人として番組から重宝されている岩尾ですが、今回の発言は視聴者をドン引きさせてしまったようですね。一方で、森会長の聖火ランナーを巡る発言を番組で扱った際、『タレントは田んぼで走れと言った森会長は失礼極まりない』といった論調でスタジオの温度があがる中、岩尾は『これ(聖火ランナーを巡る発言)に関してはそんな怒ったんなよ、おじいさんの冗談やんくらいの感じで思いますけどね』と問題の是非を問う場面もありました。これにはMCの坂上も『のんちゃんやっぱ大人だね』『俺もその寛容な気持ちが欲しいなぁ』と称えていて、番組としては良いバランス感覚を持ったコメンテーターとして重宝されているんでしょう」(メディア関係者)
森会長の女性差別発言を斬るのに高齢者差別的な表現をしてしまっては視聴者から批判されてしまうのも仕方ないだろう。
(浜野ふみ)