「音喜多さんもバイキングにはよく出てくれたんだけれども変わっちゃったのかなぁ!音喜多さんも!」
1月19日放送の「バイキングMORE」で声のトーンを高めて国会議員に苦言を呈したのは番組MCの坂上忍だった。番組で取り上げたのは前日に召集された通常国会。そこで行われた菅義偉総理の就任後初となる施政方針演説の最中に、多くの国会議員がうつむいていたり、目をつぶっていたりと、まるで居眠りしているかのような“熟睡疑惑”に斬り込む場面が見られた。そのVTRで、かつて「バイキング」に出演していた音喜多駿参院議員(日本維新の会)の“居眠りシーン”が映し出されたことで、坂上が冒頭のようにヤリ玉にあげつつ、
「こういう映像がね、国民と議員さんとの意識の乖離みたいなところで出ちゃうんだよね」と持論を展開。さらにミッツ・マングローブも「与党野党関係なく、オーディエンスではないんでしょうけど、そこも一体となって、『さあこれから頑張っていくんですよ』っていう…」と、今が重要な時期であることを強調して「それでコレ見せられちゃうと、こっちの心が折れちゃう」と落胆をあらわにした。
この模様がネットニュースで取り上げられると、コメント欄には《午後8時までの営業で潰れる飲食店と路頭に迷う従業員…国会議員は居眠りしていても年収2000万円は納得いかない》《国民を舐めてるとしか言いようがない》などと批判が殺到する事態となった。
こうした動きに音喜多議員は即座に反応。自身のツイッターで《昨日の本会議にて、施政方針演説中に何度かウトウトとしてしまった姿が報じられました。気の緩みと批判されても返す言葉はなく、誠に申し訳ありません》と謝罪することとなった。
「居眠りを指摘する映像に映っていたのは音喜多議員に限りません。公明党の竹内真二参議院議員や、自民党の尾辻秀久参議院議員も船を漕ぐ姿がバッチリと収められていました。ただ、居眠りを指摘されても、『目を閉じて考え事をしていた』『話を集中して聞くために下を向いていた』などなど、言い訳はいくらでもできるのに、音喜多議員がすぐに謝罪コメントを発表したのは潔いとの見方もできますが、やはり多額の歳費を受け取る国会議員が、議会で居眠りをしていたとしたら…、さらにこのコロナ禍で…と考えたら国民感情としては黙っていられないでしょう。そしてあろうことか、音喜多議員の座席は最前列。目の前で総理が話しているのに、“ウトウト”するというのは緊張感がまったくないということ。批判が集中するのも理解できます」(政治部記者)
裏を返せば、今回の“居眠り報道”で現総理の威厳のなさが改めて浮き彫りになったのかもしれない。
(倉田はじめ)