とんでもないバカップルがいたものだ。
生後11カ月(事件当時)だった次女の遺体を庭に埋め、それを隠して「特別定額給付金」を受け取ったとして、死体遺棄と詐欺の罪に問われている北海道旭川市に住む夫婦の裁判が11月4日、旭川地裁で開かれた。
地元紙の社会部記者が呆れた顔で語る。
「この事件は今年の6月、夫婦の長女(5)と長男(3)が旭川市の路上で迷子になっているのを警察官が保護し、自宅へ送り届けた際、不審に思った警察官が30代の夫婦に事情を聞くと、『4人の子どものうち1人を土の中に埋めた』と供述。鑑識が自宅の庭を掘り起こすと、そこから布にくるまれた乳児の遺体を発見したというものです。検死の結果、乳児の死因は頭蓋骨骨折を伴う頭蓋内損傷。故意によるものではなかったものの、夫婦は死亡の事実を隠ぺいするとともに給付金を請求。10万円を受け取ったと供述しています。夫妻には遺体で発見された乳児のほか、4人目にあたる乳児の男児がいて、調べるとその子の出生届も提出されていなかったそうですからね、開いた口がふさがりませんよ」
夫は働き盛りの38歳。定職に就かず、この夫婦は4か月に1度の児童手当だけで生活していたという。
「公判はこれで3回目ですが、これまでの裁判で夫婦は死体遺棄については起訴内容を認めていて、今回は詐欺についても起訴内容を認めています。ただ、両被告は子どもの児童手当に頼るほど生活が苦しい状況の中、5人分計50万円の給付金を受け取った当日に、なんと約33万円も払ってペットショップから子猫2匹を購入しているんですね。しかも、その理由が『家の雰囲気が暗かったため、明るくなれば』というから驚きです。自宅の庭に我が子の遺体を埋めておいて猫を飼う……。しかも、夫婦そろってそれに同意したといいますからね、いったいどんな神経をしているのか。亡くなった子供は当然のこと、長男と長女が不憫でなりませんね」(前出・社会部記者)
報道を受け、SNS上には、《もう全てが狂っていて理解できないし理解したくもない。こんな親に育てられて子供が可哀想》《鬼じゃん……何で仕事してないの? パートなりアルバイトなりあるでしょ…》など、驚きと非難の声が数多く寄せられた。
その一方で、《壊れた人等に養われる猫さん達が不憫すぎる》《ペットショップも飼い主を選んだら? 保護団体だとこの人達のヤバさに気づくから絶対譲渡しない。ネコ、今どうしてるんだろう…。人間の子もネコも不憫》と、夫婦に飼われた猫へ同情する声も少なくなかった。
「今月3日にも、埼玉県草加市で80代の父親とみられる遺体を切断し天井裏に隠していたとして、死体遺棄などの疑いで無職の男(55)が逮捕されました。この男も父親が生きていると見せかけて年金をだまし取っていた、とみられています。55歳とはいえ、探せば何かしらの仕事はあったはず。親の年金をアテにして、働く気が失せてしまったのか……。コロナで職を失う人たちが増える中、親や子供の公的な手当て目当ての犯罪が増えていく可能性は高いですね」(前出・社会部記者)
ちなみに、夫婦の子ども2人が自宅から3キロ以上離れた国道沿いで、警察によって保護されたのは、子猫を購入したとされる日から10日後。「家を明るくしたい」という願いはいったい何だったのか……。
心に深い傷を負った子供たちには周囲のサポートが求められる。
(灯倫太郎)