予算カットで苦渋の決断、気象庁「ウェブ広告」導入で“災害便乗商法”に懸念

 気象庁は9月中旬から、公式ウェブサイトに有料広告枠を設けて民間広告を掲載するという。ウェブ広告の掲載は7月6日に気象庁のホームページに“お知らせ”として発表されていたが知らなかったという人も多く、運用開始が近づいたことで改めて注目が集まっている。

「気象庁はこの20年で予算が約25%も減少しており、厳しい財政状況であることから、ウェブ広告の掲載を始めるとしています。同庁のホームページではアメダスや天気予報の他、地震や火山など災害情報も掲載しているため年間約79億回のアクセスがあるといい、かなりの広告収入が期待できるとみられています」(社会部記者)

 なお、気象庁が掲載する広告は固定ではなく、「運用型広告」と呼ばれる閲覧者の好みに応じて表示が変わるというものだが、これにネット上では、《広告の掲載に異論はないが、いかがわしい詐欺まがいのものはもちろん、怪しいサプリメントの広告などもやめてもらいたい》《気象ニュースは子供も閲覧することが多いし、広告の内容はチェックしてほしい》など、不適切な広告が表示されることを心配する声も多く見られた。

「ウェブ広告は業務委託先が運用するとみられているので、気象庁が広告の内容をどこまで精査するかはわかっていません。また、今年は新型コロナウイルスの感染拡大によって、”コロナウイルスに効く”などと謳ったネット広告が景品表示法違反の疑いがあるとして消費者庁から指導が入りましたが、こうした災害情報などを悪用した誇大広告がもし気象庁のホームページに掲載されれば大問題ともなりかねないので、災害便乗商法などが横行しないように、広告選びは慎重にお願いしたいところですね」(ITジャーナリスト)

 気象庁のサイトにどんな広告が集まるのか注目したい。

(小林洋三)

ライフ