会場費だけで2000万円!?「24時間テレビ」巨額マネーが“動く”大茶番の舞台裏

 今年のテーマは「動く」。視聴者にはいまいちピンとこないかもしれないが、今回はコロナ禍でどんな内容となるのだろうか。日本テレビの「24時間テレビ 43 愛は地球を救う」がいよいよ8月22日、23日に放送される。新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、フジテレビの「27時間テレビ」、TBSの「オールスター感謝祭」といった他局の大型名物番組が放送中止を決定する中での「24時間テレビ」の“強行オンエア”に関しては、インターネット上を中心に物議を醸した。同局の局員はこう語る。

「かつて敏腕プロデューサーとして名を売った小杉善信社長はすでに3月の時点で『使命感をもってやる』と今年の放送を明言して一部視聴者から猛批判を浴びましたが、元々、小杉社長は『24時間テレビ』のテコ入れに成功して復活させた人物。番組への思い入れが殊の外強く、上層部の他の局員も小杉社長の熱意に押し切られる形でゴーサインを出したようです」

 そうした中、日テレサイドは新型コロナ感染に対する安全面に配慮し、今年は名物企画の「チャリティーマラソン」を中止。代替企画としてシドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんらが私有地の周回コースを走り、ランナーが1周5キロメートルを走るごとに10万円ずつ募金する「募金ラン」を実施。

 さらに、会場となる両国国技館の客席に観客は入れず、対面募金ではなくキャッシュレス募金を活用することになった。

 7月27日に行われた会見で、小杉社長は同番組を放送する理由について、「一度休止等すると、24時間テレビの援助、電動車いすやリフトつきバスなどが届かなくなる」と語り、「視聴者の皆様に寄付を頂き、それをしっかりと1円残らず届けるということを実現するのが放送局としての使命」と強い信念をのぞかせた。

 だが、同局の番組を手掛ける制作会社スタッフはこう明かす。

「ただでさえ近年はチャリティー番組をうたっていながら出演者にギャラが出ることなどがやり玉にあげられ、一部視聴者から『障がい者を食い物にするな』『偽善番組』『感動の押し付け』などといった厳しい批判の声も出ています。実際、会場となる両国国技館を2日間おさえるとなると、無観客とはいえ、会場使用料だけで2000万円はくだらないのでは…。しかも募金がキャッシュレスというなら、わざわざ国技館を会場にする必要もない気がします。寄付するのが目的だったら、最初からテレビ朝日の『ドラえもん募金』のように振込などでお金を集めたほうがだんぜん効率がいいですよね? しかも、新型コロナ対策に関してはかなりピリピリしていて、国技館に足を運ぶスタッフを対象に大掛かりなPCR検査を行ったなんて話も聞こえてきますからね。500人に検査を実施したとしても費用は最低でも1000万円はかかるはず。それでも、すべての出演者と関係者の感染リスクをゼロにおさえるのは不可能。最近は芸能人の感染者も増加傾向にありますし、万が一、番組の現場でクラスターなんて発生しようものなら、来年の存続も危ぶまれるかもしれません」

 小杉社長の悲願であるコロナ禍での「24時間テレビ」だが、「大茶番」の批判を跳ね返し、無事成功するのだろうか。

(竹下光)

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