ステイホームで暇を持て余した妻が、久しぶりにホームベーカリーを出してきた。パンを焼こうとしたのだが、「小麦粉が売ってない……」というのだ。
小麦は輸入が滞っているわけでもなく、生産量も安定しているそうだ。つまりは、コロナ禍で需要が高まり、品薄になっている。取材を兼ねて庶民の生活防衛術を実践するライターの吉岡幸二氏はこう話す。
「メルカリやアマゾンでは小麦粉の価格が高騰しています。こうした巣ごもり特需で値上がりした商品は他にもあります」
中でも、最も価格高騰が激しいのが、霧吹きだという。ウイルス感染防止のため、手指の消毒が行われている。が、中身のアルコールだけでなく、容器である霧吹きまで品薄になっているのだ。
「すでに1カ月以上、100円均一ショップでは入荷がなく、店頭に霧吹きが置かれていません。そのため、ヤフオクでの落札価格は値上がりする一方です。先日もアルコール消毒用として霧吹き20本セットが2万円で落札されていました。100均に置いてあれば、わずか2000円で買えるのに……」(吉岡氏)
10倍もの値段でも売れるとなれば、我が家で使用している霧吹きもお宝になるではないか。
「残念ながら、このご時世ですから、衛生的に未使用でないと買い手はつかないのが実情です」(吉岡氏)
霧吹きがダメなら使いみちのないホームベーカリーを売ってしまおうか……。