人類はテレワークに向いてない!?「女性200人が殺害された」狂気のレポート

 5月4日、政府は全道府県を対象に発令した新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言について、当初5月6日までだった期限を31日まで延長する方針を固めた。「新しい生活様式」を打ち出したが、ネット上では《和式、洋式に続く第三の便器みたいだ》《新しい生活様式よりも新政権だろ!》などと非難轟々。

 そんななかで「愛国商売」(小学館文庫)などの著書で知られる文筆家・古谷経衡氏の発言がにわかに注目を集めている。5月3日発行の「日刊ゲンダイ連休発売号」では「在宅勤務がつらい人必見」と題した記事で性産業キャスト御用達のカップルズホテルでのテレワークを推奨。その細かい内容についてはここでは割愛するが、記事内で古谷氏は「10年以上のテレワーカー」という自身の経歴を踏まえて、テレワークが人間の精神面におよぼすリスクについてこう語っている。

「人間は1カ所でずーっと仕事しているようにできていないのです。あらゆる心理実験でも、〈人間は閉鎖空間に居続けると狂う〉ということが明らかになっています」

 また、古谷氏は4月11日放送のラジオ番組「ロンドンブーツ1号2号 田村淳のNewsCLUB」(文化放送)においても、テレワークを「地獄」と表現したうえでこう言及していた。

「地獄なんですよ。体に悪いんですよ。人類に合ってない。人類っていうのは100万年くらいずっと移動して暮らしてきたんです。移動して木の実を取ったり肉を食べたりしてきたんです。それから農耕生活が始まりますよね。定住するっていうのは嘘で、農繁期にはそこにいるけど、そうではない農閑期についてはいろんな仕事をしているわけですよ。江戸時代だって行商をしたりしていましたから。人間って常に移動しながら仕事をしている生き物なんですね」

 このコロナ禍で一部を除いた企業がテレワークを進めているなか、「満員電車から解放された」との声も聞かれたが、古谷氏は「通勤って会社までは移動しているわけだから、その間にいろんな情報が脳にとりこまれるわけです。満員電車はつらいというけれど、いろんな人のにおいもあれば会話も聞こえるし、景色も変わってくるし、それが脳への刺激となってある種のこれも移動でもあったわけです」

 つまり、家に閉じこもりながら仕事をしなければいけないテレワークは、精神面、身体面どちらにおいても人間に大きなダメージを与えているというわけだ。その証拠にコロナ禍の影響で世界的にもDVや殺人が増加傾向にある。

「アルゼンチンでは政府が3月20日に外出禁止令を発令して以降、最初の20日間で18人の女性がパートナーや元パートナーに殺害され、電話相談の件数も4割近く増えたといわれます。また、メキシコ市でも3月24日のロックダウン開始以来、緊急通報が急増。すでに200人の女性が殺害されていると推定する調査報告もあり、保健当局は新型ウイルスの危機によって飲酒量が増え、メンタルヘルスにも影響が生じ、不安や抑うつも増大。それにより家庭内の暴力が要因では、として警鐘を鳴らしています」(国際ジャーナリスト)

 日本でも緊急事態宣言の延長で、さらなるストレスによるDVの増加や深刻化が懸念されるが、内閣府は緊急経済対策の一環として1億5000万円のDV対策費を計上。手遅れにならないためにも関係機関が連携を深め、相談体制の拡充を図ることでSOSのサインを見落とさぬよう実態把握と救済に努めてほしいものだ。

(灯倫太郎)

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