小池知事と「豪華対談」実現のウラにHIKAKIN“上級都民”のステイタス

 これが日本を代表する「ネット著名人」の影響力というものだろう。人気YouTuberのHIKAKINが4月10日、「小池都知事にコロナのこと質問しまくってみた」と題した動画にて、小池百合子東京都知事と新型コロナウイルスについて18分以上にわたってテレビ電話で対談した。この動画は公開3日目で800万再生を超え、若者を中心に大きな注目を集めている。

「対談の内容は、新型コロナウイルスを取り巻く現状の確認など基本的な質疑応答となっており、一部には《わかり切ったことばかり訊いている》との批判もありました。しかしいま重要なのは、その“わかり切ったこと”をニュースを見ないような層にも届けること。そういった啓蒙にはHIKAKINのようなインフルエンサーがうってつけであり、今回はYouTube界と東京都が見事なタッグを組んだ成果と言えるでしょう。なお、この対談動画について、『収益化しておりません』と明記されています」(週刊誌記者)

 その対談についてHIKAKINは、「僕の方からお願いして小池都知事に貴重なお時間をいただきました」と明かしている。ただ新型コロナ対策に忙殺される小池都知事を20分近くも拘束するのは、報道番組であってもなかなか難しいところ。いくら東京都側にとっても好都合な話だったとはいえ、今回の対談はHIKAKINだからこそ実現できたというのである。

「HIKAKINは年間売上高197億円を誇る『UUUM』の創業者であり、最高顧問も務めています。そのUUUMは本社を東京・港区に置き、東証マザーズ市場に株式を上場していることから、その最高顧問はいわば東京都も認める社会的地位の持ち主なのです」(前出・週刊誌記者)

 しかもHIKAKINは決して、その知名度がゆえのお飾り的な顧問ではないというのだ。週刊誌記者が続ける。

「なにしろHIKAKINは、UUUMの株式を2%以上も所有する大株主ですからね。持ち株比率が1%超の株主には株主提案権が認められており、UUUMの経営に直接関与できる立場でもあります。YouTube界広しといえども、これほどの社会的地位を有するYouTuberはおそらくHIKAKINただ一人。そんな彼だからこそ、都知事との対談も実現できたのでしょう」(前出・週刊誌記者)

 所有株式だけで10億円超の資産を持つHIKAKINは、いわば高額の税金を納める“上級都民”でもある。小池都知事が“無視”できないのも当然だ。

 そしてもはや成功者となった彼だからこそ、新型コロナウイルスという国難に際してノブレス・オブリージュ(成功者の義務)を発揮しているのかもしれない。

(北野大知)

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