レアル・マドリードが保有権を持ち、現在は期限付きでマジョルカに在籍している日本代表MF久保建英だが、わずか半年で同ポジションの新たなライバルがやってくることとなった。
昨年6月にスペインの名門レアルへの電撃移籍が発表されるも、中堅クラブであるマジョルカへの武者修行を決断した久保。その選択の甲斐あって、マジョルカでは攻撃面における中枢を担う役割を任されており、将来的なレアルへの復帰に向けてまずまずのシーズンを過ごしているが、ここにきて新たな“18歳の攻撃的MF“がスペインの首都へ上陸することが決まった。
現地時間の1月20日、レアルはブラジルのフラメンゴから同国期待の新星ヘイニエル・ジェズスを6年半契約で獲得したことを発表。久保と同じ攻撃的MFを主戦場とする18歳の天才プレーヤーで、まだ10代のヘイニエルと契約する為にレアルがフラメンゴへ支払った移籍金は約43億円とその“本気度“が窺える。
「17歳の時点でU-23ブラジル代表に選抜され、昨夏に主将という立場で出場した南米U-17選手権でもMFながら3得点を記録するなど、ヘイニエルのキャリアはまさにエリートそのもの。同胞の名プレーヤー・カカを彷彿とさせる推進力に溢れたドリブルや、複数のDFに囲まれながらも俯瞰的に味方の位置を把握できる冷静さもヘイニエルの魅力で、当面は久保も在籍していたレアル・マドリードの下部チームであるカスティージャに身を置くことになります。今回の獲得発表に対し、やはり日本のサポーターの間では、ヘイニエルが久保と同じ18歳で得意のポジションも被っていることから、『久保くんのレギュラー獲りの壁はとてつもなく高そうだ。頑張ってほしい』『これなんだよ。どんどんレアルは新星を獲得する』『久保の入る余地なさそう』と次々に世界中の有望株をかき集めるレアルの方針に懸念を抱いています。もちろん久保もそういったレアルのスタイルを十分に承知した上で挑戦を選んだはずなので、一層の成長を期待したいですね」(スポーツライター)
タダ同然でレアルへの加入が決まった久保と、40億円を超える移籍金を捻出してでも契約したいと思わせたヘイニエル。現状における期待値は後者がリードしているのかもしれないが、サッカーの世界では何が起こるかは未知数だ。
マジョルカにて実績を積み上げ、数年後にレアルでヘイニエルと激しいポジション争いを繰り広げる勇姿を見せてくれるよう祈りたい。
(木村慎吾)