その背後には、清原ブランドで一儲けしようとする思惑が見え隠れしている。球界関係者が打ち明ける。
「かつて清原を支援していたスポンサー企業ですよ。清原はその関連事務所に所属していましたが、ドタキャンなど相次ぐトラブルで見切りをつけられ、16年の逮捕時点で関係は切れていました。とはいえ、同社の会長は清原とビジネスを超えた深いつきあいをしてきた。薬物に溺れて逮捕され、皆から見捨てられた清原の姿を見て、さすがに手を差し伸べたんです。今に至るまで、すでに清原とは無関係だとのスタンスを表向きは取っていますが、裁判費用を工面して、その後は生活に困らないよう援助を続けたといいます。いつまでも援助するだけではなく、清原を社会復帰させなければならない。来年の6月で執行猶予が明けるタイミングを好機と見て、徐々に清原を露出させ、いよいよビジネスで資金を回収しようというもくろみです」
好都合なことに、一度は清原を突き放した大手芸能プロもプロジェクトに乗ってきたという。
「資金援助はあるので、新たな不祥事などで失敗しても芸能プロには損失が出ない。芸能プロの強みはメディアに露出させるブッキング力。当初から謎の多かった『ワールドトライアウト』というイベントですが、要は清原を復活させるのが主目的の企画です。会場には両社の関係者がそろっていましたよ。テレビ的演出がなされていることからもわかるでしょう。たとえNPBへの復帰が難しくても、野球人としての清原の需要が確認されれば、少なくともタレント価値は上がります」(球界関係者)
そんな清原の復帰プロジェクトと同時に話題を集めているのが、突如、SNSで現役復帰を表明した新庄剛志(47)である。
11月12 日に、自身のSNSで「今日からトレーニングを始めて、もう1回プロ野球選手になろうと思います」と現役復帰を宣言する動画を投稿。さすがにアラフィフにさしかかる年齢と06年の引退から10年以上のブランクがあり、無謀な挑戦に思える。だが、これまでも00年に国内移籍有力と言われながらもメジャー最低年俸でニューヨーク・メッツに移籍するなど、前代未聞のサプライズを残してきたことから「新庄なら‥‥」と球界のエンターテイナーに期待を寄せる声が多いのも事実だ。阪神在籍時に「亀新コンビ」として脚光を浴びた野球評論家の亀山努氏(50)が新庄復帰の可能性について話す。
「3年ほど前に番組の企画で、バリに住む新庄に会う機会がありました。番組の最後にキャッチボールをしたんですが、なかなかいいボールを放っていましたよ。当時、野球からまったく離れていた状況だったにもかかわらず、120キロくらいは出ていたんじゃないかな。さすが、ピカイチの身体能力を持っていますよ」
新庄の身体能力は阪神時代から折り紙付きで、プロ野球選手の中でも群を抜いていた。
「私が現役の頃は、2月のキャンプに備えて、1月10日から合同自主トレが開催されていました。彼はその期間の大部分をヨーロッパ旅行に充てており、最終日2日前からの合流でしたが、持久走ではトップでゴールし、遠投も100メートルを軽々と投げていた。きちんと体を鍛え直せたら、プロ野球復帰の可能性は十分ありますよ」(亀山氏)