名古屋発祥の台湾料理専門店「矢場味仙(やばみせん)」が、2025年夏、ついに東京・渋谷に初進出する。
「味仙」は、郭宗仁(カク ソージン)と郭汪蘭(カク オーラン)夫妻の5人の子ども、明優(メイユウ)、茂蔵(シゲゾウ)、黎華(レイカ)、淑子(ヨシコ)、政良(マサヨシ)の「5きょうだい」がそれぞれ開業したグループで、店ごとに独自の味わいが楽しめるのが特徴だ。
東京には三男・政良の系統による「郭 政良 味仙 東京神田店」があるが、その味は名古屋ファンの間でも「ややマイルドで個性に欠ける」と評価が分かれていた。
その一方で、1981年に長女・黎華が地元で開業した下坪店(1999年に「矢場味仙」もオープン)は、辛いミンチをスープと煮込む独自製法と、恵那産の「あじめこしょう」を贅沢に使った刺激的な辛味が評判を呼び、名古屋でダントツの人気店となった。濃厚な旨みと深みのある辛さは、一度食べたらクセになると地元ファンから絶大な支持を集め、常に行列が絶えない。
渋谷店では、この「長女系」の本格的な味が都内で初めて楽しめることから、オープン前から期待が高まっている。Xでは《渋谷で本家の台湾ラーメンが味わえるのは嬉しい》《ガチ辛党の聖地になりそう》《矢場店の東京進出に、今年1番テンションが上がった》といった声が多数投稿されており、辛さとコクを求めるグルメ層の注目を一身に集めている。
店舗は渋谷駅近くの好立地に位置し、矢場店と同じく看板メニューの台湾ラーメン、ホルモンラーメンに加え、餃子や手羽先など定番サイドメニューも充実させるようだ。
開業後は長蛇の列も予想されるが、「辛旨」を求めるファンにとっては、待ちきれない思いに違いない。
(ケン高田)
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