社会学者の古市憲寿氏が5月16日、コメンテーターを務める「めざまし8」(フジテレビ系)に出演。美容師になるにはYouTubeでも学べると発言し、反感を買った。
番組では、愛知県小牧市の愛知中央美容専門学校が9日、5月末で閉校すると突然発表した件を特集した。同校は2023年秋までに事実上経営破綻し、新たなスポンサーも見つからなかったため、5月に入ってから閉校を急遽決定。入学したばかりの1年生の場合、入学金と授業料を合わせた約100万円のうち、5万円ほどしか返金できないと学校側から説明があり、生徒や保護者からは怒りと疑問の声が上がっている。
この問題に関連し、古市氏は大学や専門学校の数について言及。「専門学校も大学もどんどんつぶれていくと思う。逆につぶしていかないと、おかしなことになる。大学や専門学校の数をそのままにして、(18歳人口の減少により)学生が減っていくわけだから、どんどんレベルが下がる。(大学、専門学校の)前向きな撤退もこれから考えていかなければいけない」と危機感を募らせた。
大学、専門学校は淘汰されていくという古市氏は、美容専門学校の在り方にも言及。「YouTubeとかでも美容テクニックをたくさん学べることがあるはずじゃないですか。この時代、本当に(美容)専門学校が必要なの?」と問題提起したのだ。
しかし、SNS上では《専門的な技術はYouTubeだけでは獲得できないよ》《古市くん、国家資格なのは刃物を頭や顔の近くで使うからだよ。あと、薬剤知識も学ぶからだよ。YouTubeだけでは学べないんだよ》などとお叱りの声が上がった。
「美容師免許は国家資格です。なぜ国家資格が必要なのかというと、衛生上の問題と刃物を扱う関係です。不注意による事故が起こらないためにも、ハサミやカラー剤など薬剤についてしっかり学ぶ必要があります。カット技術があれば、免許がなくてもいいだろう、というわけにはいきません」(美容ライター)
社会学者にしては、軽はずみな発言だった!?
(石田英明)