今年4月、池袋で発生した当時87歳の旧通産省職員による暴走事故をきっかけに、高齢者の自動車運転に対する意識が少しずつ変化を見せている。運転免許を自主返納する人も増えているようだ。
秋田魁新報は秋田県内で運転免許を自主返納する65歳以上が5月以降、急激に増加。前年5月の2倍近い400人以上が返納していると報じている。
その流れは芸能界にも波及。俳優で歌手の加山雄三(82)は9月16日、警視庁のイベントに出席し、運転免許証を返納したことを明らかにした。
加山は今年4月に返納し、現在は身分証となる運転経歴証明書を所持しているという。この運転経歴証明書を持っているとタクシー料金の割引を始め、さまざまなサービスを受けられる。返納した理由を加山は、テレビゲームで遊んだ際に反射神経の衰えを感じ、運転が怖くなったとしている。
「若大将からはイメージできないかもしれませんが、加山さんは大のゲーム好きで若者にはよく知られています。その腕前はかなりのもので、『バイオハザード』はショットガンやハンドガンを使わずにナイフだけでクリアしたこともあるとか。これはかなりの達人でも難しいプレイです。その後もバイオハザードの続編をプレイしていましたが、まさかそんなに衰えを感じるまでになっていたとは驚きました」(芸能ライター)
もっとも、運転免許は返納したが、ゲームは以前ほどの激しいプレイはできなくとも、それなりに楽しんでいるようだ。
「加山さんが免許証を返納したのは4月。実はその約3カ月前、1月25日に『バイオハザード2』をリメイクした『バイオハザード RE:2』が発売されています。おそらく、この『RE:2』をプレイして衰えを感じたのだと思います。大好きなゲームによって返納を決心した加山さんの心境を考えると、ゲームファンは切ない気持ちになることでしょう」(前出・芸能ライター)
加山の決断を称賛する声は多い。自動車運転免許の自主返納はますます増えていくことだろう。