ガタガタ岸田内閣の特効薬として急浮上してきたのが小渕優子元経産相(49)である。
「この小渕を娘のようにかわいがってきたのが森喜朗元総理(86)と故・青木幹雄元官房長官です。今年6月に死去した青木氏のお別れの会が地元・島根県出雲市で行われた際に、小渕は弔辞を読む大役を務めています。『参院のドン』と呼ばれた青木氏の信奉者は多く、流行りの女性議員の登用でフレッシュな内閣のイメージを打ち出すことができるわけです」(政治部デスク)
しかし、小渕には消し去ることのできない向こう脛の傷がある。
14年の第2次安倍改造内閣で経産相という重要ポストに任命されたものの、そのわずか1カ月後、元秘書の政治資金規正法違反で辞任に追い込まれたのだ。その際、事務所のパソコンのハードディスクに穴を開けていたことから「ドリル優子」のあだ名をつけられてしまった。いまだこの件に関し、小渕からは十分な説明が行われていないのだが、
「実際、『パリ視察』騒動の松川を小渕が叱責したというニュースでは、ネット上で『ドリル優子が注意できるのか』と古傷を蒸し返されています。また、現在、党組織運動本部長を務める小渕がいきなり幹事長の座は荷が重い。政調会長など党役職を経験させてからが安全運転になる」(官邸キャップ)
果たして、08年の麻生内閣で最年少入閣を果たした小渕が久々の復権を果たすことになるか。
期待薄の組閣人事に岸田総理はあらゆる手を打とうとしている。JNNの「次期総理にふさわしい人」調査でトップとなった石破茂元幹事長(66)の処遇もそのひとつだ。
「安倍政権下では裏切り者として干された石破だが、消去法で浮上してきた。8月には岸田総理と会食も行っているが、国民に人気のある石破を閣内に取り込むことで支持を集めようとしている」(政治部デスク)
失礼ながら、傍目にはロートル再起用にしか映らないのだが‥‥。
「今回の組閣の最大の目玉は国民民主党・玉木雄一郎代表(54)の入閣です。現在、前原誠司氏(61)と代表の座をかけ一騎打ちの戦いをしているが、玉木は『自民党と組んで何が悪い』と与党にしっぽを振っている。見事代表選に勝利すれば、自民党と合流した上で入閣を果たすことになるでしょう」(政治部デスク)
野党党首として政権与党から大臣を奪取すれば、国民が納得するとでも思っているのだろうか。