3月8日に国会での陳謝が予定されていたが、直前になって滞在先のトルコから帰国しないことを表明したガーシー参議院議員。かねてより国会でも与野党問わず批判の声が上がっていたが、陳謝をドタキャンしたことで議員除名の可能性も高まっている。
だが、一連の騒動の裏で、胸を撫で下ろしている議員は少なくないと言われているのだ。衆議院の中堅議員が次のように本音を明かす。
「国会に登院しないことに『ふざけるな!』と思っていても、悪目立ちしてくれるため、結果的に助かっている議員もいます。実際、政治家の不祥事が報じられても世間ではそこまでの大騒ぎにはなっていません」
昨年9月には自民党が旧統一教会と接点のあった議員を実名で公表した。10〜12月には特に密接な関わりがあったとされる山際大志郎経済再生担当相をはじめ、葉梨康弘法務相が失言、寺田稔総務相と秋葉賢也復興相(いずれも当時)が政治資金問題で相次いで大臣を辞任している。この他、不祥事ではないが昨年初当選したタレントの生稲晃子参議院議員に対するバッシング報道などもあったが、大炎上というほどではなかった。
「岸田文雄総理を除いた国会議員で、昨年の参院選以降もっともメディアで取り上げられているのはガーシー議員です。内容はともかく、配信動画は抜群の注目度を誇り、ワイドショーやスポーツ紙、週刊誌でもその言動や動向が報じられています。政治に興味のない若者でも彼のことは知っていますが、辞任した4人の元閣僚については辞めた理由はおろか名前すら知らない人も多いはず」(中堅議員)
口が裂けても言わないだろうが、心の奥底では「ガーシーさまさま」と感謝している議員は意外と多いのかもしれない。