すかいらーく「6年ぶり新業態」は意外すぎる「そば店」の勝算

 ファミレスチェーンを展開するすかいらーくホールディングスが、1月18日に「八郎そば」の1号店を埼玉県白岡市にオープンさせた。同グループとしてはハワイアンダイニング・カフェ「La Ohana(ラ・オハナ)」以来、約6年ぶりの新業態となる。

「『八郎そば』は、コロナ禍を経て外食の利用動機が変化する中で“旨いめしを腹いっぱいに食べたい”をコンセプトに、日常の食を応援する業態として開発されたといいます。メニューは自家製の『生そば』をメインに、『肉めし』や『鉄板焼き肉』など、ボリュームにもこだわった商品もあります」(フードライター)

 客席にはドリンクバーではなく「そば湯バー」が設置され、そば好きには嬉しいサービスとなっている。なお、今後はロードサイド立地や駅前の小型店舗への出店を予定していて、全国展開も視野に入れているという。

 ただ、コロナの影響で「富士そば」などのチェーンや個人の立ち食いそば店の閉店ラッシュが続き、そばの実の生産トップであるロシアによるウクライナ侵攻の影響でそば粉の価格も高騰する中、「なぜ今、そば屋に手を出すのか」といった指摘もある。

「それでも、そば店が減少傾向にある一方、健康志向の高まりで若者を中心にそばブームが起きつつあるのも事実。一人で気軽に入店でき、ヘルシーなそばからガッツリ系のメニューまで揃えるサービスは、これまでのファミレスでは見られなかっただけに可能性を感じさせます」(前出・フードライター)

 すかいらーくは2月1日にも新業態の「飲茶TERRACE桃菜」をオープンさせる予定で、ファミリー層以外の開拓にも力を入れていく模様。攻めの姿勢に期待したい。

(小林洋三)

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