新型コロナ感染の療養期間を終えた岸田文雄首相が31日に記者会見を行い、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)と自民党議員の関係を巡り、国民に疑念を与えていることに対し「率直にお詫び申し上げる」と陳謝した。また今後、同教会との関係を絶つことを、党の基本方針として徹底すると表明した。
安倍晋三元総理の銃撃を発端に、次々に露わになる旧統一教会と自民党議員の癒着問題。ワイドショーでは連日のように新たな関係議員の名前が上がり、報じられた議員が釈明するというパターンが続いていた。
これで救われたと思われたのは、18歳女性との“パパ活”疑惑を報じられ、自民党(岸田派)を離党した吉川赳衆院議員。立憲民主党から議員辞職決議案を提出され(廃案)針のむしろ状態にあったが、世論が旧統一教会批判に一気に傾き、話題にもされなくなっていたからだ。そのさなかに召集された臨時国会にも、吉川議員は約2カ月ぶりに姿を現した。
記者団から「国民に説明しないのか」と追及は受けたものの、「係争中なので答えられない」「ブログに全て書いてある」の一点張りで逃げ切ったかに思われた。ところが、8月25日に飛び込んできたのは「吉川議員が旧統一教会の関連団体の会合で挨拶をしていた」というニュース。
吉川氏の事務所の調査により判明したとかで、吉川氏はほかにも別の関連団体のサイクリングイベントに参加したことも明らかにした。事務所は「関連のある団体という認識はなかった。今後は団体との関係は一切持たない」とコメントしている。
週刊誌記者が言う。
「パパ活疑惑のときには、あれだけマスコミを避けた吉川議員が、旧統一教会がらみの問題では事務所が率先してコメントを発表しているところに違和感をおぼえますね。この後出しジャンケンのような状況には有権者も心底呆れているようで、《別に関係を続けてもいいぞ、もう2度と当選することはないから》《団体との関係ではなくて、政治との関係を一切持たないでほしい》《吉川ネタは統一教会ネタに完全に食われたかと思っていたけど見事な復活劇》などと、ネットでは揶揄されまくっています」
6月30日には夏のボーナスに当たる期末手当286万1358円を受け取った吉川議員。岸田首相が“黄金の3年”に解散しなければ、向こう3年間で歳費と期末手当、文通費を合わせて1億円以上が支給される。《真面目に税金払うのが馬鹿らしくなる》という有権者の声に同意したくもなる。