薄幸、イワクラ、ヒコロヒーら「シェアハウス芸人」のリアル

 毒舌系女芸人のヒコロヒーが売れた。冷静沈着な関西弁で核心を突くフリートークとネタ、着眼点でジワジワ人気を獲得していき、4月から日向坂46の齊藤京子と深夜バラエティ「キョコロヒー」(テレビ朝日系)がスタート。さらに同クールの深夜ドラマ「生きるとか死ぬとか父親とか」(テレビ東京系)で女優デビュー。ビタミンC補給飲料・C1000のCM「夏のご自愛ラップ」編に声で出演するなど、松竹芸能から久々に出現したマルチな女芸人だ。

 ところが、生き方は自堕落。およそ半年前まで家賃滞納で係争。そのころに有名人から総額500万円の借り入れをめざすYouTubeチャンネル「ヒコロヒーの金借りチャンネル」を開設し、霜降り明星のせいやから即決で60万円を借りている。番組内では、自身の給料が3月は33万円、4月は46万円だったリアルな数字までぶっちゃけた。

 とはいえ、生活はまだ貧乏時代をキープ。17年から先輩コンビの太陽の小町・つるとルームシェアしている。

「2DKで家賃12万円。つるはヒコロヒーより3歳年上の35歳で、NSC大阪女性タレントコース出身。吉本興業が誕生させたアイドルグループ『つぼみ』(現・つぼみ大革命)の1期生で、同期に3時のヒロインの福田麻貴がいます」(芸能関係者)

 女芸人のルームシェアはブーム。ヒコロヒーのほかにも、男女コンビ・蛙亭のイワクラがしている。31歳に見えない童顔で、出身地の宮崎なまりが抜けていない。一見かわいいが、ネタはブラック。相方の中野周平を言い負かす様は、恐怖さえ感じる。

「彼女が異質なのは、ルームシェアの相手が全員男性芸人であること。『M-1グランプリ』の19年&20年のファイナリストであるオズワルド・伊藤俊介、『R-1グランプリ2021』のファイナリストの森本サイダー、ママタルト・大鶴肥満。しかも、伊藤がYouTubeでルームシェアオーディションをしているのを見て応募し、会ったことのない3人と暮らしはじめました」(前出・芸能関係者)

 3LDKで家賃は14万3000円。伊藤とイワクラが5万5000円ずつ負担している。

 同じく男女コンビでは、納言・薄幸もシェア女子。金髪ロン毛にダメージジーンズ、酒とたばこをこよなく愛する”昭和風やさぐれ女”は、コロナ禍で生活に不安を覚えた昨年7月から、ポンループ・アミ、ダンビラムーチョ・大原優一、ダイヤモンド・野澤輸出の4人で3階建てのメゾネットハウスをシェア。男女2人ずつでバランスは悪くなく、1階のリビングは12畳もある。

 困窮した生活を切り詰めるため、芸人と同居する芸人が大半。それを卒業したタイミングが芸人として売れ時。ヒコロヒーはそろそろ独り立ちかもしれない。

(北村ともこ)

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