ファミリーマートが新たに発売した衣料品の商品名に、一部不適切な表現が使われていたとして店舗から回収されていたことが明らかになった。
ファミリーマートは有名デザイナーと共同で「コンビニエンスウェア」という新たなプライベートブランドを展開。3月23日から全国で発売を開始したものの、同シリーズのうち、女性用のキャミソール、タンクトップなどの6つの商品に、色の表記で「はだいろ」という表現を使用していたことが発覚した。
「はだいろ」という表記に、社員や加盟店から不適切ではないかという声があがったことから、該当する商品を店舗から自主回収することとなり、回収された問題の商品は、今後「ベージュ」という表記で再販売されるという。
「はだいろ」という表現に関しては、グローバル化が進む中、「肌の色を決めるのはおかしい」という理由で「ペールオレンジ」や「うすだいだい」「ベージュ」といった表現に改められてきた。絵の具やクレヨンを販売する大手文具メーカーのぺんてるは、1999年には「はだいろ」という表記を取りやめている。
死語となった「はだいろ」を用いた商品を自主回収したことに対し、過剰反応との声がある一方で、ネット上では《「はだいろ」が差別に繋がるから使われなくなったのっていつの時代の話だよ…》《開発途中で誰も指摘しなかったのか?どんだけ時代遅れなんだよ》と厳しい声も聞かれる。それほど世の中の認識はアップデートされているということだろう。
「じぶんを愛そう。いい素材、いい技術、いいデザイン。」というコンセプトのもと、“緊急で仕方なく購入するコンビニ服”の常識を覆すようなおしゃれさと高品質を追求した新作ウェアの数々は高い評価を得ている。特に、ファミリーマートのロゴカラーであるグリーンとブルーのラインが施された靴下は若者の間で「ファミマ靴下」と呼ばれ、人気沸騰中。「ファミマ靴下」目当てにファミリーマートに来店する客も多い。
そのコンセプトがコンビニユーザーら支持を得たにもかかわらず、不適切表現で新ブランドにケチがついてしまったことは実にもったいない。
(浜野ふみ)