「バイキング」スタッフを公開説教!? 坂上忍の“伊勢谷擁護”に大ブーイング

 思うのは自由だが、テレビに出る立場として口に出すのは控えるべきだった?

 10月1日、情報番組「バイキングMORE」(フジテレビ系)で司会の坂上忍が、違法薬物所持の容疑で起訴された俳優の伊勢谷友介被告の保釈シーンについて言及したところ、大バッシングを浴びる結果となってしまった。番組では伊勢谷被告が報道陣のカメラの前で「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」と伝え、4秒間頭を下げて謝罪した保釈シーンを紹介。

 伊勢谷被告は黒いスーツに、黒いネクタイ、髪型もキッチリと整えられ、振る舞いも映画のワンシーンと思えるほど堂々としていたことから、SNS上では謝罪姿が「かっこいい」などといった声も多数見受けられている。

 そういった反響についても番組で取り上げ、MCの坂上も「正直言います。僕の立場からあんまり言わない方がいいのかもしれないですけど」と前置きした上で「出てきたとき、かっこいいって思っちゃった。あの堂々したたたずまいっていうのは……なかなかあそこまで堂に入っている人っていない」と、賛同するコメントを披露している。

 しかし、この坂上のコメントについては「薬物で捕まった人に対して、かっこいいなんて言ってはいけない」「テレビに出てる人間なら尚更、言っちゃダメだろ」など、批判の声が殺到している。

「素人が個人の感想をいうことは自由ですが、情報番組のMCという立場としてはふさわしくないコメントであることは誰の目にも明らか。坂上もそれがわかっているからこそ、前置きの言葉をつけたのでしょうが、それでも炎上することは想像できたはず。先月13日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)では、ダウンタウンの松本人志が伊勢谷被告の逮捕を受け、『どうせこの後、警察署の前に何日後かに出てきて、黒いスーツに身を固めて「このたびは…」と。その時もまたかっこいい感じになっちゃう。それに憧れる若者が出ないとも限らない』と懸念していました。蓋を開ければ、まさにそれが現実となってしまったわけで、坂上の発言は”違法薬物=カッコいい”の風潮を助長してしまうわけですから、やはり好ましいことではありませんよね」(エンタメ誌ライター)

 だが、坂上の“伊勢谷擁護”の発言はこれにとどまらなかった。10月1日の同番組では、竹内結子の自死を扱った際、所属事務所の《過度な取材行為や憶測による中傷記事掲載などはご遠慮いただき、温かく見守ってくださることをひとえにお願い申し上げます》という文書を紹介。じつは同番組は伊勢谷被告に関して、「独自直撃」と謳って、保釈後の様子を追跡取材。弁護士事務所に入っていく伊勢谷被告に「なぜ薬物に手を染めていたのでしょうか?」と直球質問を投げかけていたのだが、坂上はその取材姿勢について、公開説教とも取れる発言をしていた。

「先ほどの伊勢谷くんのVTRの中にも拘置所から出てきて頭を下げられたわけで…。じゃ、その後に弁護士事務所まで行くところまで追いかける必要はあるのかと言ったらボクは疑問です」

 番組独自の直撃取材にケチをつけて、「ラインっていうのはあるとボクは思っているのでね。これから相談しながら番組作りをみなさんとしていきたいと思っています」と語った。この発言に、ワイドショースタッフはこう苦言を呈する。

「番組がリニューアルして、情報制作局が制作に携わることになったのは知られていますが、せっかく苦労して番組独自のスクープ映像を撮ったのに、出演者に難癖をつけられるとはスタッフも思ってもみなかったのでは…。フジの報道には気骨あふれるスタッフが多いことで知られていますからね。もし自分だったら『いったい何様なんだ』と憤慨していますよ」

 自身の発言の影響力の大きさを改めて自覚するべきだろう。

(本多ヒロシ)

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