サッカーJ1リーグに異変が起きている。名門であり選手層も厚い横浜F・マリノスと名古屋グランパスが序盤戦とはいえJ2降格圏内から抜け出せない。
「横浜は16日、清水エスパルスとのホームゲームで2点先行しながらまさかの逆転負け。名古屋は前回優勝したルヴァン杯2回戦でJ2富山に延長の末、PK負け。2試合とも横浜、名古屋の一部選手が悔し涙を流すなど、チームはともお通夜状態です」(サッカー記者)
横浜の低迷要因はズバリ、親会社である日産自動車の経営不振だ。
「2014年にも危機がありました。この時は日産カルロス・ゴーンCEOのコストカット方針によって、スポンサー料を大幅に減額されてチームは経営難に陥りました。苦肉の策でイングランド1部プレミアリーグのマンチェスターシティを保有するシティ・フットボール・グループと提携して乗り切ったんです」(マリノス関係者)
今回も深刻だ。日産はホンダと提携して難局を乗り越えようとしたが、これがご破産になった。
「日産はマリノスの若手選手に提供していた自動車を“回収”。このことだけではないが一気に選手のモチベーションが急降下した」(古参のサッカー記者)
また今季、浦和レッズのテクニカルディレクターだった西野努氏を三顧の礼でスポーティングダイレクターに招聘したものの、
「呼んできた監督は、プレミアリーグのトップチームで一度も指揮をとったことのないイギリス人・ホーランド監督と、もうバラバラです」(前出関係者)
一方、名古屋は、親会社トヨタの経営は安泰とはいうものの、長谷川健太監督の解任論が渦巻いている。
「監督への報酬は年間1億。チームがここまで不振でもなかなか解任できないわけは、クビにしたらその報酬を払わなくてはいけないからです」(Jリーグ関係者)
J1名門の2つのクラブが長すぎるトンネルを抜け出すには時間がかかりそうだ。
(小田龍司)