正室のほか21人の側室がいたとされ、その間に生まれた子供は16人。さらに養子3人、養女23人もいたというのが、あの徳川家康である。そして「無類の子だくさん」として知られる江戸後期の将軍、徳川家斉に至っては、その数、男女合わせてなんと53人と言われるから驚く。
昔から「英雄色を好む」という諺通り、地位や名声を持つ男性は「お妾さん」、つまり愛人を持ち、その女性との間に子供をもうけるといったケースは往々にあったものだ。
米在住の作家、アシュリー・セントレアがXに、《5か月前に私は子どもを出産しました。イーロン・マスクが父親です》と投稿したのは、2月14日のこと。現在、米政府効率化省(DOGE)の長に就くマスク氏は、これまでに3人の女性との間に12人の子供をもうけた子だくさん実業家としても知られてきた。この投稿が事実なら、マスク氏にとって13人目の子供が誕生となるわけである。
セントクレアは現在31歳で、反トランスジェンダー的な内容の児童書「Elephants Are Not Birds(ゾウは鳥ではない)」などの著書を持つ作家である一方、Xで110万人以上のフォロワーを抱えるインフルエンサーでもある。
「ニューヨークポスト紙が彼女に取材したところ、マスク氏と知り合ったのは、政治風刺サイト『バビロン・ビー』で仕事をしていた時期という。同サイトが当時のバイデン政権内にいたトランスジェンダーの高官に対しXで不適切な投稿をしてアカウントを停止されていた時に知り合い、マスク氏がサイトのXアカウントを復活させ、彼女が『バビロン・ビー』の記者としてマスク氏にインタビューしたことから関係が始まったといいます」(国際部記者)
その取材に対し彼女は、マスク氏に妊娠したことを告げると「秘密にするように」と言われ、家賃4万ドル(約600万円)の豪華なアパートメントとボディガードを提供されたが、その後、恋愛に発展することはなく、「妊娠中は完全に孤独だった。あらゆる仕事、今までしていたことすべてができなくなった」と当時の心境を告白している。
「彼女はこれまで子どものプライバシー保護のため、マスク氏が父親であることを隠していたようですが、最近になりタブロイド系メディアに嗅ぎつけられ、あえて発表に踏み切ったとしています。ただ、現段階では、まだマスク氏から正式なコメントが出ていないため、事実関係については不明。とはいえ、彼女の主張通りであれば、彼の子どもを生んだ4人目の女性ということになるわけです」(国際部記者)
マスク氏は、最初の妻であるジャスティン・ウィルソンとの間に6人の子どもをもうけ、歌手のグライムスとの間にも3人、さらに脳インプラントの開発企業「ニューラリンク」の女性幹部、シヴォン・ジリスとの間にも3人の子どもをもうけている。
「ただ、2002年の最初の子どもは、誕生直後に乳幼児突然死症候群で亡くなっていて、04年に誕生したヴィヴィアン・ジェナ・ウィルソン(21)もトランスジェンダーであることをカミングアウトし、トランスジェンダーに批判的な立場をとるマスク氏とは現在も対立していると伝えられます」(同)
そんなマスク氏は、「出生率の低下による人口崩壊は地球温暖化よりもはるかに大きな文明のリスクだ」と主張。このところやたらと出生率低下による警鐘のアピールぶりが日に日に激しさを増しているように見える。だからこそ自身で「子だくさん」を実践し、警鐘を促したかどうかはわからないが、ほかの女性にも「僕の子供を生んでほしい」と迫っているとの報道もあり、マスク氏の言動に注目が集まっている。
(灯倫太郎)