イーロン・マスク氏が宣言したXの「いいね」「リポスト」数“非表示”で陥るカオス状態

 オーナーのイーロン・マスク氏の投稿によって、近々、Xから「いいね」と「リポスト」の数が非表示になることが明らかとなった。表示されるのはインプレッション(視聴回数)のみとなり、今まで以上に“インプレゾンビ”が大量発生する可能性もある。

「マスク氏はあるユーザーが、Xはフィードからいいねとリポストの数を削除することを検討していると投稿したことに、『それは間違いない。他の指標として、視聴回数だけがタイムラインに表示される』とリポストしています。この1年どうしてもやりたい計画だったといい、見た目がすっきりして見やすくなるとも説明しています」(ITライター)

 今後、投稿の右上に時間と視聴回数だけが表示されるようなり、下部には何も表示されなくなるとのことで、右スワイプで返信、左スワイプでお気に入りに追加、それ以外の操作はすべて、タップ&ホールドで行うことになるという。しかし、これまでいいねやリポストの数は、その投稿の注目度の高さを示す指標でもあったため、あるユーザーが実施したアンケート調査によると92.3%が非表示にすることに「反対」だと回答している。

「マスク氏は数の表示をインプレッションに絞り、いいねやリプライよりも表示数の多い視聴回数を強調することで、広告を取りやすくする狙いがあると考えられます。ただ、視聴回数が重要視されるようになることで、人気の投稿に群がって意味のないコメントをしたり、トレンド入りで注目された投稿を丸々コピーして拡散させる、いわゆる“インプレゾンビ”が急増する可能性が高い。これまで以上にXはカオスな状況となり、すっきりして見やすくなるどころか、見たい投稿が見づらくなってしまうかもしれません」(ITライター)

 ちなみに、マスク氏は以前も「見た目が大幅に改善される」としてニュース記事の見出しの表示を削除する仕様変更をしたが、多くの反対を受けたことで取りやめている。いいねやリポスト数の非表示も反対が多ければ、すぐに戻されるかもしれないが、果たして。

(小林洋三)

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