「軽トラ窃盗団」が全国の農村部に出没中!「狙われる車名」と最新撃退グッズ

 日本独自の「軽トラック」が、海外で大人気になっている。特に北米においては同種の車が存在せず、燃費が良く取り回しのいい軽トラが飛ぶように売れているというのだ。

 アメリカでは25年以上経過した車両は規制が緩くなる「25年ルール」というクラシックカー登録制度がある。通常は右ハンドル車の輸入を認めていないが、製造から25年が経過していればクラシックカーとして認められるため、輸入できるようになるのだ。さらに関税や排ガス規制も対象外となるため、古い軽トラが広い敷地の農場や牧場などで利用されるケースが増えている。

 世界で軽トラが脚光を浴びる一方、日本の地方の農村部では軽トラの盗難が相次いでいる。近年は海外から注文を受けた窃盗団が、農村部の作業用軽トラを狙って全国に出没。地方ではカギをかけっぱなしということもままあり、朝になって出かけようとしたら、跡形もなかったという事件が驚くほど多いのだ。特に人気なのはスズキのキャリイやダイハツのハイゼットで、いずれも普及台数が多く、高級車に比べセキュリティ対策が簡素なことから、ターゲットになっているのだとか。

 自動車ジャーナリストが警鐘を鳴らす。

「最近では軽トラ用のセキュリティシステムが注目されています。不正なアクセスやエンジン始動があると、スターターが停止し大音量で警告します。軽トラはもともと車両価格が安いこともあり、わざわざ盗難防止装置を導入する人は多くはありませんが、最近は安価な商品も販売されており、4~5万円で装着することも可能。窃盗団は何より手間を嫌うので、アラームやライトなどを付けるだけでも効果は大きい。普及台数が多いこともあり、面倒な車を盗むなら別の車を探しにいくというわけです」

 自分は大丈夫と過信することなく、盗難対策はしっかりと行ったほうがいいだろう。

(ケン高田)

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