能登豪雨の被災者に放った恵俊彰の非情質問「地震と比べてこの水害も…」

「被災者の心を痛めつけて楽しい?」「ワイドショー史上最低の質問だったな」「非常識にもほどがある」などと批判の声が殺到するのも当然かもしれない。9月21日に石川県能登半島を襲った記録的な豪雨は、各地に大きな爪痕を残し、9月24日までに7名の死者が確認された。同日放送のTBS系「ひるおび」は豪雨の被害を改めて振り返り、被災地とスタジオを中継で結んだのだが、司会の恵俊彰が被災者に放った質問が物議を醸している。

 中継カメラとリポーターが向かったのは石川県輪島市河井町。床上浸水の被害にあったという女性は、カメラの前で当日の被害状況をていねいに説明する。住宅1階の居住部分は、床板がはずれ、家具などは泥まみれになっていた。司会の恵は「大変なところ申し訳ありません」と女性に問いかけて、電気やガスなどのインフラ、ボランティアの稼働状況、食料について尋ねた後、こんな質問を投げかけた。

「地震の時も大変だったと思うんですけど、地震と比べて、こっちも、この災害も、この水害も大変でしたか?」

 被災した女性は「こっちのほうが大変」と答え、「まだ地震なら物が動かない分、後で出せるけど、水害だったらもう、ほんの一瞬でぜんぶ泥だらけ…。何も出されんし。もう本当に『はい、さいなら~』って感じ…」と声を詰まらせ、恵は「あ~、そうですか」と返していた。今年1月1日に発生した能登半島地震を引き合いに出して「どっちが大変?」と尋ねた恵に対して、SNSでは「この質問はありえない」「愚問だよ」と多くのツッコミが寄せられる事態に…。

「スタジオではその後、恵さんが『比べるものではないんでしょうけど』『なんて残酷な質問をしてしまったんだろう』と後悔の念を口にしていましたが、せっかく地震の被害から立ち直りかけて、これから浸水の後処理に追われる住民の方にとっては、かなり非情な質問だったと言えるでしょう。中継に協力して、家の中を撮影させてくれた住民の方が不憫でなりません」(メディア誌ライター)

 地震からの復旧を目指す中で起きた未曾有の大水害。番組では、別の被災者の「この場所で再建するにはトドメを刺された」というコメントを紹介していたが、被災者の心のケアのためにも、中継インタビューでは慎重に言葉を選ぶべきだったかもしれない。

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