1999年、モーニング娘。や松浦亜弥、藤本美貴など数々のアイドルを世に生み出した「ハロー!プロジェクト」から異例のデビューを果たしたのは、女性4人組アイドルグループ「太陽とシスコムーン」だった。
オーディションの条件は「元有名人」。応募は殺到したというが、その中から、元大阪パフォーマンスドールで活動していたタレントの稲葉貴子、民謡歌手の小湊美和、オリンピックに出場経験のある元体操選手の信田美帆、中国で歌手活動をしていたRuRu(のちにつんく♂により本多RuRuに改名)の4人が選ばれた。以後、彼女たちは「月と太陽」や「ガタメキラ」など、数々のヒット曲を生み出すことになる。
グループは惜しまれつつも2000年に解散した。だが、活動期間は約1年半と短いながらも、彼女たちの曲は他のハロプログループのライブで歌い継がれ、いまだに多くのファンを持っている。
そんな彼女たちが、2024年4月から25周年に向け本格的に活動を再開しているという。
「メンバーのRuRuが芸能界を引退したため、現在は稲葉、小湊、信田の3人で活動しています。小湊による太陽とシスコムーンのXの公式アカウントによると、今年4月から8月にかけて月1のペースでライブを行うとされており、6月9日に新宿で行われたライブは、チケットが8000円と高額であるにも関わらず即完売し、当日券はなかったそうです」(音楽雑誌ライター)
解散から約24年もの月日が経っても色褪せず、彼女たちがいまだにファンを魅了し続けているのはなぜか。6月のライブに訪れたというデビュー当時からのファンに話を聞いた。
「魅力は言葉には表せないほどありますが、メンバーの全員が歌とダンスが完璧で、良い意味であのころのハロプロらしくない大人の色気に魅了されています。小湊さんの伸びのあるしなやかな歌声、稲葉さんの力強いダンス、RuRuさんの毒舌なキャラと抜群のスタイル、そして信田さんのバック転のパフォーマンス…。この先、これ以上インパクトのあるアイドルグループは現れないんじゃないかな、と思えるほどです。久しぶりのライブでしたが、全盛期と変わらない美しさと歌声に、ファンはみんな喜んでいました」
現在は事務所には所属せず、フリーランスで活動を続けているという太陽とシスコムーン。25周年ツアーが終わっても活動を続けて欲しい、というのがファンの切実な願いのようだ。
(佐藤ちひろ)