歴史的な円安を背景にインバウンドが消費を拡大させる中、旅行代金は軒並み高騰している。総務省の消費者物価指数によると、今年3月の「宿泊料」は前年同月比で27.7%増加。実際、今年のゴールデンウイークは、旅行代金の高騰や観光地の混雑を懸念し、自宅で過ごす人が増えている。
一方で、様々な手段を駆使し少しでも交通費を安くして、旅行を楽しんでいる人たちも少なくない。場合によっては通常運賃の30~40%も割引になるというのだから、気になる人もいるのではないか。
旅人の人気になっているのは、日本旅行のパッケージツアー「バリ得」だ。プランの中に山陽・九州新幹線で片道利用ができる格安チケットがあり、設定区間は、新大阪、新神戸から小倉、新下関、高松など。ネット専用販売でクレジット支払い限定、「こだま」「つばめ」と一部「ひかり」のみ利用可能と制限が多いのが難点だが、最大で32%の割引になるので、格安で旅行できると人気になっている。
旅行ジャーナリストが語る。
「『バリ得』は基本的に『こだま』『つばめ』を利用するため所要時間は長くなります。『スーパー早得』は『のぞみ』『みずほ』などが利用出来ますから、値段差と時間差を考えて比較するといいでしょう。狙い目は早朝か遅い時間に走っている一部『ひかり』を利用する方法です。これを使えば新大阪~博多間が3時間を切り、一気に時間が短縮されます」
他にも基本的なルールとして「自由席」に乗ると安くなるのを忘れてはならない。東京~博多は「のぞみ」指定席の通常価格で2万3810円だが、自由席は2万2220円で指定席より1590円、約7%も安くなる。
高騰を続ける旅費のため旅行をあきらめていた人は、まず新幹線の乗り方を見直してみてはいかがだろうか。
(ケン高田)