ドライバーはイライラ激化!千葉ジェッツ新拠点「ららアリーナ」開業の功罪

 千葉県船橋市に収容人数1万人規模の大型多目的アリーナ「LaLa arena TOKYO-BAY(ららアリーナ 東京ベイ)」が完成した。5月28日にはお披露目イベントが開催され、また、7月6、7日には人気グループ「Mr.Children」のこけら落とし公演が行われる。

 同アリーナは床面積約3万1000平方メートル、収容客数1万人の大型多目的施設で、B.LEAGUE・1部所属のバスケットボールチーム「千葉ジェッツ」のホームアリーナとなる。付近には「ららぽーと」や「IKEA」などがあり、南船橋駅から徒歩約6分と立地もいい。

 ジェッツファンにとってはなんともうれしい新アリーナの完成だが、一方で懸念されているのが周囲の「道路事情」だ。もともと船橋市は人口規模に対し道路網の整備が遅れており、市内のあちこちで慢性的に渋滞が発生。特に「IKEA」や「ららぽーと」などがある南船橋エリアは、休日になると車の列が長々と続き、事故も増えている。付近の住民からは、新しいアリーナが完成したら一体どうなってしまうのか、懸念する声が上がっている。

「南船橋駅周辺は現在、開発が佳境を迎えています。昨年11月には商業施設『ららテラスTOKYO-BAY』が開業したばかりで、さらに千葉ジェッツの新拠点となるアリーナが開業したら、交通渋滞がさらに深刻化するでしょう。付近の主要道路となっている国道357号は、東京方面行きを2車線から3車線へ拡幅する事業が進行中ですが、未完部分も多く全体像は判然としません。施設が増え便利になるのはいいのですが、付近を走るドライバーにとってはまたイライラの種が増えそうです」(地元デベロッパー関係者)

 同市では2020年から交通ビッグデータを渋滞緩和に生かす試みを始めており、ETC2.0で集めた市内を走る車の走行状況のデータを可視化して、渋滞緩和に生かしているが、交通円滑化にはまだまだかなりの時間がかかりそうだ。

 船橋市はもともとバスケットボールが盛んな街で、そこに千葉ジェッツが誕生し、ビッグクラブに成長したことでいつしか全国からバスケファンが集まる場所となった。スムーズな移動のためにも、渋滞緩和が急がれている。

(ケン高田)

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