25年か26年か…佐々木朗希の“早すぎる”ポスティング移籍直訴のウラ

 いろいろな意味で、早すぎたようだ。

 一部報道によれば、千葉ロッテの佐々木朗希がポスティングシステムによるメジャーリーグ挑戦を訴えたという。同制度の申請の締め切りは、12月15日。この一報が出たのが同9日だったので、今オフの挑戦は日程的に厳しく、また「来年オフ」との見方にも否定的な意見のほうが多い。
 
「来季がプロ5年目。ノーヒットノーランを達成するなど実力は認めますが、まだシーズンを通して先発ローテーションを守り抜いた経験がありません。試合日数の多いメジャーでは体力的にまだ通用しないことは、本人がいちばんよくわかっているのでは」(スポーツ紙記者)

 佐々木の米球界挑戦は2025年か、26年のオフ。そんなウワサもある。

「そもそも、ポスティングシステムに関する球団との話し合いは、2、3年をかけてゆっくり進めていきます。今回の一報は、数年先を見据えての話し合いが始まったとも解釈できます」(関係者)

 一方で、今回の米球界行きの希望は、MLB全体に向けてのアピールである、という見方もあった。

「25年オフにも挑戦するのでは?と見る関係者が少なくないんです」(前出・スポーツ紙記者)

“25年オフ挑戦説”が本当ならば、佐々木がポスティングシステムに掛けられるのは、24歳。メジャーリーグには選手会と締結した労使協定があり、そのなかに通称「25歳ルール」と言われるものがある。海外選手の獲得に伴う契約金制限のことで、「25歳未満の選手との契約に使える金額」は契約金と年俸など込みで、年間500万ドル(約7億2500万円)程度に制限されている。しかもマイナー契約からだ。

 だが、今回の移籍志望は、「25歳ルールを変えるきっかけになれば」と願って、あえて口にしたのではないかと深読みする人もいるのだ。

 ただし、25歳未満と定めた労使協定は、26年まで効力を持つ。27年以降に25歳ルールが改定されたとしても、佐々木よりも下の世代が対象となる。やはり、早すぎたようだ。

(飯山満/スポーツライター)

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