放送禁止用語に“集団自決発言”も…「朝まで生テレビ」が訂正祭り

 内閣支持率が低迷する中、10月20日に臨時国会が開幕した。同日深夜放送の「朝まで生テレビ!」(テレビ朝日系)ではスタジオに与野党の論客を招いて、「日本の政治これでいいのか?」というテーマで議論を繰り広げたのだが、生放送ゆえにハプニングが発生。進行役のアナウンサーが訂正や謝罪を行う一幕が見られた。

 番組の中盤、渡辺宜嗣アナウンサーと下平さやかアナウンサーが視聴者から寄せられた意見を紹介していく。「どうして女性(議員)がいつになっても少ないのでしょうか?」という質問が読み上げられると、渡辺アナは立憲民主党・小川淳也衆議院議員に回答を求め、小川議員は「女性の件?」と確認してこうコメントした。

「やっぱりまだまだ女性の立場とか可能性がずいぶん摘まれている。ただこれは世襲議員が多いこともそうですけど、政治、選挙、立候補のハードルが高くて参入障壁が高いんですよ。競争が起きない。本当に、気が狂ったような決意で飛び込むか、世襲の方が何の気もなしにのれんを継ぐか、どっちかで。政界が、国民からかけ離れている。そのひとつの表れが女性の少なさでもある」

 この発言に反応したのは下平さやかアナウンサーだった。すぐさま小川議員に対して「ごめんなさい。気が狂うという表現は放送では使わないように…」と注意。「精神的に問題を抱えている方が不快に思われることがありますので、放送で使わないようにしております」と説明し、小川議員も「ごめんなさい。お詫び申し上げます」と頭を下げて謝罪した。

 だが、問題発言はこれに限らなかった。

「議論の中で司会の田原総一朗氏が取り上げたのが、経済学者・成田悠輔氏の“集団自決発言”。ネット番組でかつて、少子高齢化の解決策のひとつとして、『高齢者は集団自決すべき』との持論を展開していたことが問題視されました。しかし、田原氏はこの発言の主を社会学者の宮台真司氏としていましたが、明らかな間違い。CM明けに渡辺アナが『この発言は宮台さんではありません』と訂正。なお、田原氏は、東芝がアメリカの原発関連企業を買収した時期についても、事実と異なる発言をしていたようで、司会者としての限界説もささやかれそうです」(メディア誌ライター)

 くしくも「サンデーモーニング」(TBS系)で長らく司会を務めた関口宏の“卒業”が発表されたばかり。「朝まで生テレビ!」はいつまで続くのか。

ライフ