翌日、満生容疑者の自宅に向かったところ─駐車場にはフランスの高級ブランド、プジョーのセダンタイプが停まっていたが、チャイムを鳴らしても反応はない。周囲の住民も同様に無反応か、インターフォン越しに取材を断られてしまった。
そんな中、1人の近隣住民が「直接的な交遊はない」と断ったうえで重い口を開く。
「高校の時分から大阪の学校に行きよったとかで、地元に帰ってきて10年も経ってないと思います。会社に入ってからは、自治体に絵本を贈る事業やら、いろいろ表に出てやっていたみたいですけど」
さらに、同社の関係者からはこんな証言も飛び出した。
「社内ではあまり評判がよくなかったです。というのも、就業時間内に自分の携帯で女の画像を見て、ニヤニヤすることもあったりして。今思えばパパ活の写真だったんですかね‥‥」
満生容疑者の入社は15年。その後、20年には同社傘下の観光農園「山田みつばち農園」の取締役社長に就任。ほぼ同時期に他のグループ会社の役員も兼務するなど会社の中枢を任っていた。
鏡野町に向かい、本社にほど近い満生容疑者の生家で取材を進めると、さらに驚くべき事実も判明。証言者である地域住民は、あきれ顔でこう言うのだ。
「正直、『またか‥‥』と思いましたよ。実はあの人は、3、4年前に同じような罪で逮捕されとるんです。その時は大きいニュースにならなくて、親御さんが保釈金を払ってすぐに出てきたと聞いています」
その際、かばうことなく、厳正に対処していれば、件の「パパ活盗撮」が大きく報じられることはなかったかもしれない。前出・井上トシユキ氏が言う。
「健康食品や美容系の商品など、同社のメインターゲットは女性。その会社の次男坊が女性を食い物にしていたとなれば相当なイメージダウンです。ほとぼりが冷めた頃に関連会社に復帰させて‥‥ということにでもなれば、信用は地に落ちかねないでしょう」
本社近くにある前述の「みつばち農園」や、直売店「山田養蜂場お菓子工房 ぶんぶんファクトリー」などに足を運ぶと、地元をよく知るタクシー運転手は「普段より客足は鈍い」と話す。社長を失った「みつばち農園」は、父親の英生氏が会長職と兼務する見通しだという。
信頼を取り戻すべく、人事を刷新した山田養蜂場。「ミツバチ王子」の黒い履歴が明るみに出ては、泣きっ面に蜂といったところか。
*週刊アサヒ芸能8月31日号掲載