俳優の谷原章介が1月11日、メインキャスターを務める情報番組「めざまし8」(フジテレビ系)に出演。高額療養費制度について、誤解を与えかねない発言をした。
番組では、日本の製薬大手エーザイとアメリカの製薬会社が共同で開発したアルツハイマー病の新薬「レカネマブ」を特集。アルツハイマー病は脳内にアミロイドβと呼ばれる異常なたんぱく質が蓄積し、脳の神経細胞が壊され、認知機能が徐々に低下する病気と考えられている。レカネマブはアミロイドβを取り除き、病気の進行を約3年遅らせることが期待できるという。
アメリカでは1月に承認され、日本でも近く承認申請が行われる予定だ。販売価格はアメリカでは年間約350万円、日本では未定とのこと。
谷原は医療費について「高齢者の方は高額療養費制度がありますから個人の負担は少ないと思いますけど……」と発言し、若い世代で発症する若年性アルツハイマー病患者の医療費を心配。思いやりを感じさせる発言だったが、視聴者からは意外な反応が返ってきた。
「谷原さん、高額療養費制度のこと理解していないのかな」「高額療養費は高齢者だけではなかったよね」と疑問の声が上がったのだ。
「高額療養費制度は高齢者に限ったものではありません。これは保険適用される医療費が高額になった場合、1カ月の自己負担額が一定以下に抑えられる制度です。自己負担額は年齢や所得によって異なり、平均的な所得の会社員の場合、1カ月の自己負担分の医療費は上限約8万円程度となります。谷原さんの説明では、高額療養費制度は高齢者しか適用されないと誤解を与えかねません。放送前の打ち合わせで、高額療養費制度のことをしっかり確認してほしかったですね」(消費生活アドバイザー)
やたらと失言が指摘される谷原だが、また1つ勉強になった?
(石田英明)