「ハンズ」カインズの子会社化で生まれ変わった「新ロゴ」に複雑反応

 10月26日、東急不動産ホールディングスからホームセンター大手「カインズ」に買収され、「東急ハンズ」から社名を変更した「ハンズ」は、新たなコーポレートロゴを発表。漢字の手をモチーフにしたデザインとなっているが、ネット上では様々な意見が交わされている。

「東急ハンズは買収を受けて、2022年3月31日付で東急不動産ホールディングスを離れてカインズの子会社となりました。その後も多くの人が親しみを持つ東急ハンズの名前を使用していましたが、10月1日に社名をハンズに変更。そして、『手の復権』をテーマに制作された両手に挟まれた『TOKYUHANDS』のロゴも刷新され、26日から店舗でも順次使用が開始されたのです」(情報誌ライター)

 新ロゴを制作したのは、東京五輪の聖火台のデザインなどを手がけたデザインオフィスnendoの佐藤オオキ氏で、「過去を継承しつつ未来へ向けてアップデートをしていく」との思いから、カラーは従来と同じグリーンを採用。さらに端部をつなぎ合わせ、途切れることのない一筆書きとして、漢字の「手」をしたためたという。

「これにネット上では、《非常にシンプルで店のコンセプトもわかりやすく、スタイリッシュでいいデザインだと思う》《漢字の「手」がモチーフだというが、ひらがなの「て」にも見えるし、同じ素材でも造り手によって色々なものが出来上がるDIYの店にはピッタリのロゴ》など称賛の声がある一方で、《自分が抱く東急ハンズのイメージからはだいぶお洒落すぎる。意識高い系を目指しているなら入りにくい》《改めて前のロゴは偉大だったんだなと思った》など否定的な意見も少なくありません。ただ、カインズの高家正行社長が買収した時の会見で『いちばんやってはいけないのは、中途半端な“ミックス”によってカインズと東急ハンズの尖っていた部分が丸くなること』と語っていましたが、ロゴでもしっかりと差別化ができていて、さらに『手』の漢字が両社を結ぶ紐のようにも見え、個人的には素晴らしいロゴだと感じました」(フリージャーナリスト)

 発表したばかりなので馴染むまでには時間がかかりそうだが、数年後には「ハンズ」を象徴するロゴマークになっていることだろう。

(小林洋三)

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