プロ野球のレジェンドOBたちの緊急ニュースが相次いだ。右ひじにメスを入れてからのカムバックで名球会まで上り詰めた超人投手が暴力行為でお縄にかかるや、球界を震撼させた八百長疑惑の天才投手は泉下の客となった。そんな2人の知られざる近況を追跡してみると‥‥。
誰もが耳を疑う一報が入ったのは9月23日。ダイナミックな投球フォーム「マサカリ投法」でお馴染みの元ロッテ・村田兆治氏(72)が、羽田空港の保安検査場で現行犯逮捕されたのだ。社会部記者が解説する。
「女性検査員の肩を押すなどした暴行容疑。携帯電話を持ったままゲートを通過しようとして、何度も金属探知機に引っかかり、『いいかげんにしろ』と逆ギレした弾みに手が出たといいます。すぐさま駆け付けた警察官に取り押さえられました。25日に開催された『宝くじスポーツフェア ドリーム・ベースボール』に参加するために北海道に向かう道中の出来事でした」
現役時代は通算215勝を挙げ、最多勝をはじめ数々のタイトルを獲得。90年の引退後も野球の普及活動に取り組んできた。球界関係者が振り返る。
「全国の離島に住む中学生が一堂に会する『離島甲子園』を提唱し、08年にスタートさせて、これまで13回開催。社会貢献活動を評価されて昨年、日本財団から『HEROsAWARD2021』が贈られました。25日のイベントでも、プロ野球OBによる『ドリームチーム』と地元選抜チームの交流試合でOBチームの監督を務める予定でした」
思いがけず晩節を汚すことになった超人右腕。25日に釈放されたが、在宅での捜査が継続されている。球界関係者が続ける。
「5〜6年前から何気ない日常会話の中で、急に激情する場面が増えた。聞いたことに対してトンチンカンな言葉が返ってくることもしばしばで、会話のキャッチボールが困難なことも。『昭和生まれの明治男』と言われるように、亭主関白で頑固な性格が相まって家族との折り合いも悪くなったそうです。選手時代から献身的に支えてきた嫁さんも家を出ていってしまった」
世田谷区の高級住宅街に佇む豪邸に1人で住む。その暮らしぶりは独居老人そのものだったようで、
「近所付き合いはほとんどありません。ずいぶん前に自治会からも抜けてしまって、独立した子供たちはもちろん、奥様の姿も一切見ていません。時々見かける村田さんの姿もどこか憔悴している雰囲気でした。それでも、近所の小学校に通う子供たちとすれ違えば、『おかえりなさい』と柔和な笑顔で声をかける優しい好好爺の印象だったんですけどね」(近隣の住民)
もっとも、周囲の喧騒を察したのか、現在は雲隠れを決め込んでいるようで消息不明の状態だ。
「名球会や近しい人間が自宅の電話や携帯電話に連絡を入れても応答がない。自宅のガレージには愛車のベンツが駐車されていますが、インターホンを押しても反応がありません」(球界関係者)
今は禊の真っ最中。野球少年たちの前にカムバックする日が待たれる。
*週刊アサヒ芸能10月13日号掲載