北海道日本ハムファイターズといえば「きつねダンス」。イニングごとにキツネ耳のカチューシャをつけたファイターズガールが登場し、ちょっとトリッキーな振り付けを見せるあのダンスが、高校球界にも“進出”してきた。
「6月のJリーグ・セレッソ大阪と横浜Fマリノス戦でも、日本ハムファイターズのチアリーダーズが出張し、ハーフタイムできつねダンスを披露しました。ホームのセレッソは事前に『ファイターズガールの登場』を告知していました」(在阪メディア)
ヨドコウ桜スタジアムは、大阪市内のサッカー場だ。セレッソ、マリノス双方のサポーターたちは大型スクリーンに映し出されるパフォーマンスに見入っていたという。
「Jリーグの各クラブには発想の柔軟な人も多いんです。『流行っているのなら』と、即決で日本ハム球団にオファーしたようです」(同)
高校野球はそうもいかない。いまだ女性マネジャーを認めない学校もあれば、吹奏楽部がスタンドで演奏する曲目をチェックする高校もある。しかし、各地の予選大会を見るかぎり、「きつねダンス」はスンナリと受け入れられているようだ。演奏こそないが、男子生徒が「耳カチューシャ」をつけ、ダンスを模倣して野球部員たちを応援していた。
夏の甲子園大会でも「きつねダンス」を披露する出場校もあるのではないだろうか。
「日本ハムの球団スタッフは試合中、スタンド内を見て回っています。どんな応援スタイルが流行っているのか、『きつねダンス』のように自分たちが仕掛けたものがファンに受け入れられているかをチェックしているんです」(関係者)
きつねダンスは3月31日にお披露目された。しかし、メディアが取り上げるなど流行の兆しを見せ始めたのはGWごろ。約1カ月間“反応はイマイチ”ということで、他球団だったら撤収していたかもしれない。しかし、スタンドをまわっていた日本ハムのスタッフが「いや、ウケが良い。もう少し様子を見よう」と判断したのだろう。
流行の要因は、現場の声、様子を直接見て確かめたスタッフたちの熱意かもしれない。
「新庄剛志監督を始め、日本ハムも新型コロナウイルス陽性判定者を大量に出してしまいました。連勝するなど上昇気流に乗りかけていたんですが」(地元メディア)
きつねダンス同様、ガマン強く見守る期間が必要なのかもしれない。
(スポーツライター・飯山満)