松本人志が小峠英二に見せた度量! ノーギャラで事務所ライブの審査員に

 ダウンタウンの浜田雅功が、同じ吉本興業所属の後輩芸人であるライセンスの井本貴史、どりあんず(平井俊輔、堤太輝)とゴルフ用距離計測器「ショットナビ」のテレビCMに出演している。CMを見たお笑いファンはビビッときた。井本ら3人は“浜田軍団”の特攻隊員。久しく家族ぐるみで付きあっており、浜田は芸事一本で食えないどりあんずの面倒を見てきた。趣味のゴルフを仕事につなげたのだから、軍団の大願成就といえる。

 対する松本人志は、吉本芸人に限らず後輩との交友がさかんだ。コロナ前は、声をかけられた食事会に積極的に参加。かつては宮迫博之が懐刀だったが、19年の闇営業問題を境に、陣内智則やバイきんぐの小峠英二ほか、キャリア20年超えの中堅芸人たちが脇を固めるようになった。

 松本はかねてから、小峠を高く評価していた。司会、ネタ、トーク、ロケ、どっきり、ひな段ほかなんでもこなせるオールラウンドプレイヤーとあって、共演した際も回しや仕切りを任せてきた。そんな松本を小峠は逆利用。所属するソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)が毎年末にNO.1芸人を決めるお笑いライブのおよそ2カ月前、飲んだ席がきっかけだった。

「『ライブやってんのか?』と最初に聞いてきたのは松本。小峠が自社ライブの説明をすると、松本は『へー、そんなんやってんねや』と少し興味を示したので、『もしスケジュールが空いてたりしたら、審査員みたいな形で来ていただけたりするんですかね?』と小峠がダメ元でオファー。すると、松本は『スケジュール合ったら、かまへんよ』と快諾。互いに事務所を通さず交渉が成立してしまった」(芸能ライター)

 このおよそ1カ月後、松本から「スケジュール大丈夫そうやから、出るわ」とOKの返事。小峠は出演芸人にいっさい知らせずに、200人も入ればパンパンになる小劇場に松本をこっそり招待した。すべてのネタが終わったあと、司会の小峠が「ここでスペシャルゲストがいます」と小さなステージに松本を呼びこむと、客席は「キャー!」という悲鳴を超えて、「パン!」という破裂音がしたという。

「当然、松本はほぼノーギャラ。一応事務所に報告したそうですが、当人同士の関係性を鑑みて、吉本も口を挟まなかったらしい」(前出・芸能ライター)

 事務所の垣根を超えて、キャリアも年齢も離れた後輩に男気を見せた松本。このノーギャラ審査員をみずから吹聴しないあたりが、さすが天下を獲った男だ。

(北村ともこ)

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