夏井いつきと平林都は「テレビ業界が求める理想の人材」だった

 以前は中高年の渋い趣味だった俳句をブームに押し上げた「プレバト!!」(TBS系)。その最大の立役者は、何といっても女流俳人の夏井いつき氏(65)だろう。歯に衣着せぬ辛口批評が視聴者に大ウケ。番組初出演から10年経った今でも看板企画として人気だ。

 そんな彼女と、テレビ業界内で“同世代の似たキャラ”と評されるのはマナー講師の平林都氏(61)。企業研修のスペシャリストとして知る人ぞ知る存在だったが、08〜10年放送の「エチカの鏡」(フジテレビ系)に“伝説のマナー講師”として出演。これを機にテレビで取り上げられる機会が急増し、現在でも多数の番組に出演している。

「あの年代であれほど舌鋒鋭くコメントができる人物は、芸能人でもなかなかいません。しかも、2人は俳句とマナーの専門家という文化人。それでいて世間が抱くおしとやかというイメージをいい意味で裏切ってくれる。番組側からすればまさに理想的な人材といえます」(テレビ誌編集者)

 制作サイドの意図や演出をきちんと理解し、そのうえでカメラの前で自然に振る舞う。ましてやそれが毒舌とあれば、決して簡単なことではない。

「普段はすごく優しい方たちですし、スタッフからの評判はすこぶるいい。多少は本人のキャラもありますが、用意された台本から求められるものを汲み取って番組は進行してます」(同)

 平林氏は今年5月21日放送の「チコちゃんに叱られる!」(NHK)で女性スタッフを泣かせた場面が炎上したが、後日、本人が台本の存在を認めている。また、騒動についても「なんとも思ってない」とも語っている。

「夏井先生も初期のころはネット上で批判されていましたが、恐らく彼女も気にしていないはず。そこもテレビ業界から重宝される所以ですが、お二方とも自分の専門分野を心得て、情報番組のコメンテーターなどの依頼は断っている。その辺も好感が持てます」(同)

 どちらも全国区の番組に10年以上出演しており、下手な芸能人よりも活躍している。今後も2人の活躍は続きそうだ。

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