森友学園事件 籠池諄子氏、激白150分【1】「弱い者イジメには負けない」

 森友学園の補助金詐取問題が重大な局面を迎えた。判決は詐欺罪で籠池泰典氏(69)が懲役5年、妻の諄子氏(66)は懲役2年6カ月。国策捜査による無実を訴え続けた2人の控訴は見事にはね返されたのだ。中でも一審の大阪地裁での一部無罪判決を受けた諄子氏の怒りはいかばかりか。150分のインタビューですべてを激白した。

 22年4月18日、森友事件を審理する大阪高裁201号法廷では籠池一家の怒号が響き渡っていた。「証拠を出してください!」と声を張り上げるのは籠池氏の2人の娘。警備員に抱えられて退廷させられると泰典氏が裁判長をにらんで「とんでもない人間だ!不当裁判だ!」と声を張り上げた。即日上告し、最高裁へと再び闘いを挑んだ諄子氏は、本誌にその胸中を明かす。

「日本の裁判は絶対おかしいです。検察はうちらから持っていった証拠も全然出してくれへん。それを我々に見せないで正当な裁判言えますか? しかも、森友学園と建築事務所らとの23億円の契約書も正本がない。コピーがあって正本がないんです。あれだけ家宅捜索して全部持って行って、正本がないのはおかしいでしょう? うちらはハンコを押した記憶もないんですよ。それにあの土地は近所の公園や給食センターも同じように国交省や財務局が十何億も値引きしてる。地下にアスベストが不法投棄されてたんですよ。それを知ってて私らに売りつけた、としか思えません」

 その語り口は理路整然。かつては激しく国に対する怒りの表情を浮かべたこともあったが、今は時折、悟りのような柔和な笑顔すら浮かべる。

「今の日本の裁判はどっか狂ってます。弱い者いじめばかりやっている。弁護士も『裁判官は天皇だから』ってなかば諦めてる。裁判官は政権の偉い人の機嫌ばっかり取っています。自分が正しいと思った主張をぶつける人がいないんです。ある元検察庁の事務官が『書記官は改竄する人が出世する』って言うてましたわ。ほんま出世のために上司の顔ばっかり見てる『ヒラメ裁判官』しかいてないんです。ほんま腹立ちますよ」

 そこで横で話を聞いていた泰典氏が俳句をしたためてくれた。そこには、

 裁判官 平目となるな 鯛となれ

 と詠まれていた。諄子氏が続ける。

「でもね、私ら夫婦も安倍首相や昭惠さんが絡んだ最初の頃と今では大分、自分も成長したし、いろいろ経験して社会の見方が変わってきたなあって思ってるんです。自分が怒って権力にぶつかるだけじゃなくほんとに司法改革して冤罪の人や困った人を助けなあかんと。前はテレビや新聞などのメディアに追いかけ回されて正直、チャラチャラした部分があって本質まで届いてなかったと思う。今の自分の方が冷静に『世の中おかしい』と思う温度が上がってきて自分に磨きがかかってきたなって思ってるんです。実は怒ってるようで怒ってないんですわ」

聞き手・構成 鈴木譲仁(ジャーナリスト)

*森友学園事件 籠池諄子氏、激白150分【2】につづく

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