“1年で約200万部減”ネット民が指摘する「新聞離れ」の原因とは?

 日本新聞協会が公開した最新資料によれば、2021年の一般紙とスポーツ紙を合わせた新聞の発行部数は約3303万部となり、前年よりも200万部超減っているという。新聞離れに歯止めがかからない状況となっているが、ネット上では新聞を取らなくなった理由を挙げる様々な声が寄せられていた。

「新聞発行部数の内訳は、朝刊単独が2591万部、夕刊単独が62万部、朝夕のセットが648万部となっています。前年比での減少率としてはここ数年に比べればいくらか穏やかになったものの、コロナ禍でお家時間が増えたわりには新聞回帰が進まなかった印象で、発行部数のピークだった1997年の約5377万部から2000万部以上も減少していますし、新聞離れは引き続き進行していると言えるでしょう」(ITジャーナリスト)

 昨年は「朝日新聞」が希望退職者を100人募集するなど苦境が伝えられたが、新聞離れが進行する原因についてネット掲示板では、《情報は正確だが、なにげに偏った思想を織り込んでくる》《新聞って毎日取ってたら意外とかさばるし、回収してもらうためにまとめるのも手間》《いまだに新聞勧誘はガラもマナーも悪いし、あんな横柄な態度されたら取る気にもならない》《情報の鮮度という意味ではやはりネットニュースには勝てない》などの理由が挙げられていた。

「新聞離れの原因としては『yahoo!ニュース』や『LINE NEWS』など無料で読めるネットニュースの台頭によるところが大きいとは思いますが、それ以外にも新聞に対するアゲインスト要素はありそうです。例えばSDGsの流れからみれば、環境やエネルギーの観点からも紙の新聞がこれから盛り返していくというのは厳しい状況にあるのかもしれません」(前出・ITジャーナリスト)
 
 玉石混交のネット社会において、新聞がもつ取材力と信用性は貴重なのだが。

(小林洋三)

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