お笑いタレントの明石家さんまと歌手で俳優の木村拓哉の正月恒例特番「さんタク」(フジテレビ系)。2003年にスタートし、今年で20回目。視聴者も楽しみにしているはずだが……。
番組では、2人が〝有言即実行〟をモットーにあらゆることに挑戦。その様子をスタジオトークとロケを交えながら、進行させていく。これまではさんまが木村の趣味であるサーフィンに挑戦したり、木村がロッククライミングに挑んだり。また、バドミントンや乗馬などの2人の対決コーナーも人気だ。
見どころの一つは番組恒例になっている木村の歌唱パフォーマンス。さんまとBEGINが歌詞を共作した「Born ready」という新曲が披露される。もう1つは、さんまがプロデュースして21年に公開されたアニメ映画「漁港の肉子ちゃん」を巡るトークだ。主人公・キクコの声には木村の長女Cocomiを起用。また、同作が報知映画賞のアニメ作品賞を受賞したとき、さんまは「『さんタク』という番組をかなり前に収録してまして、『俺ら2人、(俺が)アニメで賞とって、お前主演男優賞取ったらどうする?』っていうトークをすでに録っているんです」とリップサービスで明かしていたからだ。その予想通り、木村は「マスカレード・ナイト」で同賞の主演男優賞を受賞している。
ということもあり、放送時間が待ち遠しいというファンが圧倒的だが、放送決定が発表されたときの反応は芳しいものばかりではなかった。中には「2人だけで楽しんで視聴者はおいてけぼり」「キムタクの反応が遅い」「放送時間長すぎる」などとキツめのコメントも少なくなかった。
さんまと木村は、02年放送のドラマ「空から降る一億の星」(フジテレビ系)での初共演をきっかけにして親交を深めてきた。16年のSMAP解散騒動のときも、さんまは〝キムタク派〟と明言。悪者扱いされた木村を擁護し、2人の絆の強さを示した。ただ、「さんタク」では付き合いの長さがマンネリとなってあらわれ、新鮮味に欠けると感じる人がいるのかもしれない。
「『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)など、さんまの司会ぶりは今も天才的ですが、トレンドに敏感なZ世代から支持を集めているのは、フワちゃんやEXITなど、お笑い第7世代。さんまはかつて〝後輩のために、俺らが退かないと新しい笑いが生まれない〟ことを理由に60歳で引退を公言していましたが、すでに66歳。一方の木村も今年50歳を迎え、人気のなにわ男子の父親世代に当たります。お笑い界とアイドル界のレジェンドとも言える2人ですが、ここは元日放送の『さんタク』で健在ぶりを見せつけてほしいところ」(エンタメ誌ライター)
視聴率にも注目だ。
(石田英明)