ますおか岡田圭右も!松竹芸能になぜか多い”社内婚”

 たびたび伝えられるお笑い芸人の“社内婚”。もっとも多いのは、幅広いジャンルのタレントをおよそ6000人も抱える“総合笑社”吉本興業。それとは比べものにならないが、地元の関西では2トップの松竹芸能も事務所内での職場婚が増えた。

 昨年は、トライアングル・森直樹と天然もろこし・植山由美子が結婚。森は41歳、植山は39歳だった(年齢は当時)。トライアングルは「第25回今宮子供えびすマンザイ新人コンクール」で福笑い大賞を、天然もろこしは「第27回ABCお笑い新人グランプリ」で優秀新人賞を受賞しているが、いずれも全国的知名度はゼロ。昨年10月に第一子となる女児が誕生し、森は家族を養うために今年5月、大型とけん引免許を取得した。

 有名どころでは、なすなかにし・中西茂樹と梅小鉢・高田沙千子。なすなかは、フットボールアワー・後藤輝基とヒロミがダブルMCを務める深夜バラエティ「ウチのガヤがすみません!」(日本テレビ系)で人気に火がつき、“ロケキング”の異名をとる。相方の那須晃行と親せきで、芸歴20年に裏打ちされた浪速のしゃべくり漫才に定評がある。妻の高田も漫才師だが、菅野美穂や島崎和歌子、安めぐみほか女性タレントのものまねレパートリーが豊富。世に出るきっかけは、日テレ系やフジテレビ系のものまね特番だった。

「出会いから16年愛を実らせてゴールインした中西夫婦。翌18年には『有吉ゼミ』(日テレ系)の企画で、ヒロミさんが愛の巣を和モダンに完全リフォーム。翌19年に誕生した男児を含めた家族3人が暮らしやすいよう、生まれ変わらせています」(芸能ライター)

 そもそも松竹は、夫婦漫才の原点だ。先駆者は、1966年にデビューした正司敏江・玲児。どつき漫才という新たなジャンルで人気を博すと、70年には「NHK紅白歌合戦」(NHK)の応援合戦に出るほど、関西を代表する漫才師になった。

 しかし、玲児は昭和の芸人らしく「飲む・打つ・買う」をやめられず。借金を抱え続けたため、結婚生活は10年弱で破たんした。離婚後も漫才コンビは解消せず、玲児が10年に成人T細胞白血病リンパ腫のため死去するまで、そろってステージに立った。80歳を過ぎた敏江は、今も松竹に籍を置く。

 80年代の漫才ブームで、“漫才界のピンク・レディー”として彗星のごとく現れた美人漫才師の春やすこ・けいこ。ツッコミ担当のけいこの夫は、先輩漫才師の横山たかし・ひろしのひろしだ。オセロ(松嶋尚美&中島知子=解散)が歩んだ松竹美人路線の先駆けだった、やすこ・けいこ。しかし、82年に先輩芸人と恋仲になったことが発覚して活動を休止。のちに解散した。

 けいこは14年11月の「いい夫婦の日」の企画で、56歳にしておよそ20年ぶりに漫才復帰。ひろしと夫婦漫才を披露した。19年6月に、たかしが死去。すでに還暦を過ぎ、初孫に恵まれていた夫婦だったが、漫才コンビの横山ひろし・春けいこを正式に結成。余生を楽しむかのように、夫婦漫才コンビとして現在もステージに立っている。

「ますだおかだの岡田圭右の最初の妻も、松竹の同期の若手漫才師でした。-4℃(まいなすよんどしー)の上嶋祐佳さん。これからという大事な時期の95年に、事務所の反対を押し切って結婚。3年後に、元子役で現在は美男子ボーイズグループ・ASAPのリーダーである岡田隆之介、5年後にモデルで女優の岡田結実が誕生しています」(前出・芸能ライター)

 2人は17年に離婚。岡田は19年に30代の一般女性と再婚し、昨年51歳にして再びパパになっている。

 昭和、平成、令和と脈々と続く”松竹婚”。まだ続くか。

(北村ともこ)

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