元手タダ“家ゴミ→お宝化”計画(38)アサヒ芸能の落札価格は?

 前もってお断りすれば、今回扱うのはゴミではない。精魂込めて作った雑誌を、みずからゴミと呼ぶわけにはいかないから。

 でも、この仕事をしていると、どうしても自宅に「週刊アサヒ芸能」がウズたかく積み上がっていく。もちろん捨てるつもりなどないけれど、もし売ったとしたら、いくらになるのか‥‥。

 ヤフオクで禁断のワード「アサヒ芸能」の落札相場を検索してみた。

 最高落札価格を叩き出したのは「週刊アサヒ芸能」90年6月7日号。1500円から始まった入札価格が、なんと一冊で4万500円。他誌の追随を許さないダントツの高値だ。

 巻頭カラーで地方局の女子アナを取り上げ、今では珍しい水着姿まで収めている。特集記事は90年5月20日に亡くなった藤山寛美の追悼大特集。巻末には棋士の米長邦雄氏のインタビューも掲載と、内容は盛りだくさんではある。

 しかし、〝お宝要素〟は皆無なのだ。高値の理由を、ヤフオクに詳しいライターが分析する。

「表紙美女が価格高騰の要因ではないでしょうか。マイナーなモデルですが、当時はCMにも出演していて、熱烈なファンがついていました。表紙を飾った雑誌が少ないということで希少価値が出ることがある。実際に入札経過を見ても、2人のデッドヒートになっていて、確実にマニアが競り合っていますね」

 もっと売れた号に高値が付くかと思ったが、プレミア価格は奥が深いのだ。

マネー