巨人から戦力外通告を受けた田原誠次投手(31)の妻が更新していると思われるTwitter投稿が話題となっている。昨年12月30日、田原の妻とされるアカウントは、「小学生の息子のことです。悪意のある画像拡散、誹謗中傷、もちろんそれなりの対応を即取らせていただいております」と、田原投手の息子や家族への誹謗中傷がネット上で相次いでいることから、それらの対処に当たっていることを告白した。
この投稿がアップされたのは、12月29日に人気番組「プロ野球戦力外通告」(TBS系)がオンエアされた翌日のことだった。田原は同番組に出演し、トライアウトを受験するも、その時点でオファーはなく、今後も現役続行の道を模索していくことが語られた。
野球を続けるために奮闘する田原とその家族の様子は多くの反響をもたらしたが、放送内のあるシーンが物議を醸しているのだ。一部で物議を醸した発言はトライアウトを受験後、オファーの電話を待つ場面で発せられた。
オファーの声がかからず焦る田原のもとに、社会人チームに選出を打診してくれるという知人からの連絡が入った。田原は自身の現役続行を切望する長男に、社会人チームでプレーできる可能性ができたことを報告する。長男は「社会人野球に入って、プロに戻れることもある?社会人野球ですごいねってなったら、プロに行けるのね?」と、いつかはNPBの舞台に戻れるかもしれないと無邪気な様子で田原に質問を繰り返した。長男は「タイガースでもヤクルトでも広島でもいいから行ってほしい」「ソフトバンク行けなかったら、最低広島に行きたい」と希望の球団名を挙げ、「最低って言ったら失礼や」と田原に注意される場面が放送された。
この長男の「最低広島に行きたい」という発言を、一部の野球ファンらが悪意のある切り取り方をしてネット上で拡散し、炎上に発展。「#最低広島」というハッシュタグがトレンド入りし、田原一家に対する誹謗中傷やバッシングを交えて拡散されてしまったのだ。
放送後ネット上では《子供の発言にいちいち突っかかるのは大人げないけど、贔屓球団が『最低でも』と挙げられたらイラっとしちゃうかも》《10歳児にブチギレするネット民やばい》《ここカットしてほしかった。家族の顔を出して番組を作っているという自覚がTBSにないのが問題》《番組も炎上狙っただろ》と、制作サイドの非常識ぶりや“炎上商法疑惑”を指摘する声などを含め、さまざまな意見が寄せられている。
田原の妻と見られるアカウントはTwitterで「#最低広島 こちらについて」「母息子は福岡で生まれ育ちました。今回の戦力外により東京を離れ、福岡に戻り住むことになりました。田原は単身赴任することがほぼ確定しています。パパが大好きな息子はなるべく近くにいて欲しいという意味での発言でした。勘違いされるような内容では断じてありません」と息子の発言の意図を、あえて炎上した「#最低広島」のハッシュタグをつけて説明した。
小学生の発言に本気でツッコむ一部の妄信的ファンに野球愛はあるのだろうか。悪意のある発言の“切り取り”だけを見て叩くのも論外だが、番組を見たうえで中傷しているとしたら、田原らの奮闘する姿が彼らの目にどう映っていたのか疑問に思う。
(浜野ふみ)