少数精鋭のメーカーが開発!時速532キロの「世界最速量産車」の気になるお値段

 おそらく、直線の短距離ならあのリニア新幹線に勝てるかも!?

 アメリカの自動車メーカー、SSC(シェルビー・スーパー・カーズ)の最新モデル「トゥアタラ」が10月10日、最高時速532.7キロを記録し、世界最速の量産車として認定された。

 同社は1998年に設立されたスーパーカーメーカーで、2007年に最初の量産モデルが最速の市販車としてギネス認定され、業界でも注目される会社だった。

「今回、チャレンジの舞台となったのは、米国ネバダ州ラスベガス郊外の州道160号線を一部閉鎖したエリア。運転したのは英国出身のレーシングドライバーのオリバー・ウェブで、彼は2017年にほかの車のテスト走行で時速447.2キロを記録している人物です。そして、今回は一般販売を前提とした量産車であるため、ストリートタイヤと非レース燃料を使用。つまり、あくまでも一般車として公道を走行するなかで、時速500キロ超えをたたき出したわけですからね。まさに空前絶後の快挙と言っていいでしょうね」(モータージャーナリスト)

“恐竜の生き残り”ともいわれる「ムカシトカゲ」からネーミングされた「トゥアタラ」は、5.9リッター V8ツインターボエンジンを搭載し、1750馬力という圧倒的なパワーを有するモンスターマシン。今回のチャレンジでは正確を期すため、GPS測定システムによって速度を追跡、検証のために2人の公認オブザーバーが立ち会ったというが、「時速500キロ越えの世界最速の量産車」のニュースが報じられると、SNS上では驚きと疑問の声が続出。

《走行中に車体が浮き上がってひっくり返らない?》《リニア新幹線と併走区間があれば、チギれるかな?》《そこまでアクセルを踏み込んだドライバーの度胸がスゴい(汗) 》《量産車ってことは一般道も走れるんですかね?普段の足として使えるのかな?エアコンは付いてる?》

 という声のほか、この驚異的な速度を支える車体やタイヤ、ブレーキについても、

《ミシュランでさえ、時速400キロ以上ではタイヤの保証が出来ないと言うのに、時速500キロ耐えられるタイヤあるの?》《まずは、ブレーキを褒めてあげたいね!ローター割れないのかしら?》といったコメントも多くみられた。

「製造元のSSC(シェルビー・スーパーカーズ)は、ポートランドとシアトルの間の山奥にある社員わずか24人の会社ですが、実はカーボンファイバー製のワンピースホイールをはじめて車に採用したメーカーで、今回の最新モデル『トゥアタラ』にもカーボンが多用されています。今回の快挙について、米メディアはこぞって『SSCがダビデとゴリアテの戦いで勝利した!』と称賛。創業者のジェロッド・シェルビー氏も、『私たちの小さな組織が、はるかに大きな開発チーム、そしてもちろん巨額の予算を持つ確立されたブランドが達成できなかったことを達成したと思うと、今回の記録は本当にうれしい』とコメントしていますが、早い話、『下町ロケット』の世界ですからね。判官びいきということもあり、全米ではこのニュースで大いに盛り上がっているようです」(前出のジャーナリスト)

 ちなみに、この世界最速の車は100台の販売を予定しており、気になるお値段は160万ドル(約1億6700万円)なのだとか。

 この値段に、ネットユーザーからは、

《シロンなど2億、3億というミリオンカーに比べれば半値程度というのはなかなか良心的な価格設定》《買えるはずなんてないのに1億6千万程と知った瞬間「意外と安い」と思ってしまった》《宝くじ当たったら必ず買います!》という声に交じり、《修理しようとして部品を注文したら、既に会社が無かったというのはやめてくれよ》というコメントも……。

 ま、そうならないことを願いたいものだ。

(灯倫太郎)

※写真はイメージです

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