スピッツ「ロビンソン」PVは1.8億回再生…世界進出せずとも海外で大人気のワケ

 1991年にメジャーデビューし、来年35周年を迎えるスピッツ。90年代から多数のヒットを世に送り出した日本を代表するロックバンドだが、国外でのライブ実績はなく、過去も含めて海外進出を行っていたグループではない。

 ところが、そんなスピッツには海外のファンが意外と多い、との話も耳にする。実際、アクティブユーザー数6.4億人を超える世界最大の音楽ストリーミングサイト「Spotify(スポティファイ)」でも彼らの楽曲は視聴可能だ。

 ちなみに同サイトが発表した24年の「再生されたリリース年代別の楽曲 1990年代」ランキングには、1位「チェリー」(96年)をはじめ、3位「空も飛べるはず」(94年)、4位「ロビンソン」(95年)とスピッツの3曲がランクイン。23年のランキングにもこの3曲がトップ5に入っていたが、よく見ると“国内で再生”した楽曲の再生数を対象としたもので海外人気を示すランキングではない。

 だが、スピッツの公式ユーチューブチャンネル「spitzclips」でも、「ロビンソン」の1.8億回をはじめ、「チェリー」は1.1億回、「空も飛べるはず」も1億回と、この3曲のPVの再生回数は突出して多い。

「同時期の90年代前半にデビューし、現在も第一線で活躍するMr.ChildrenやGLAY、L’Arc~en~Cielですら、ここまで視聴されているPVはありません。そう考えると、スピッツの楽曲に興味を持った外国人による視聴が多いと考えられます」(音楽ライター)

 とはいえ、海外でプロモーションを行っているわけでもないスピッツを彼らはどのようにして知っているのだろうか?

「実は、彼らの楽曲をカバーしているアーティストは、国内だけでなく海外にも多いんです。加えて、最近では23年に劇場公開された『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』でスピッツは主題歌『美しい鰭』を担当している。海外でも公開されているため、映画を通じスピッツを知った方もいるはずです」(同)

 心の琴線に触れるような素晴らしいメロディラインに印象深い歌詞の数々…。スピッツの音楽にハマるのに国境は関係ないようだ。

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