天丼専門店「天丼てんや」は、毎年恒例となっている旬の味覚が楽しめる「冬天丼」(税込1080円)を11月8日より期間限定で販売を開始している。何と今年は豪華に「ふぐ」がラインナップに加わったということで、さっそく食べに行ってみた。
毎年具材の顔ぶれが変わる「冬天丼」だが、今年はそのふぐに加え、ずわい蟹、海老、国産しいたけ、春菊と紅芯大根のつまみ揚げ、そして赤かぶ酢漬けが添えられ、見た目にも彩り豊かでより贅沢な気分を高めてくれる季節の天丼となっている。
まずは今回、初登場となるふぐの天ぷらからいただいてみると、身はしっとりと柔らかく、淡白な味わいでありながらもしっかりと旨味が詰まっている。さっぱりとしているので、卓上にある藻塩を振って食べるのもオススメだ。そして、ずわい蟹は非常に上品な味わいで、噛めば噛むほど甘みを感じることができる。
国産しいたけは肉厚でジューシー。濃厚な味わいが口内にあふれる。春菊と紅芯大根のつまみ揚げは春菊の爽やかさに加え紅芯大根のサクサクとした食感も良く、ふぐ、蟹、海老の無敵の豪華メンバーと比べれば控えめで本来であれば脇役的な存在だが、見た目も鮮やかで全体のバランスを取ってくれている。さらに、定番の海老は安定の美味しさで、赤かぶ酢漬けは箸休めにちょうどいい。
「冬天丼」もついに今年は1000円超えとなってしまったが、これだけ豪華なメンバーが揃っていると考えれば、むしろ安いくらいだろう。具材一つ一つ食べ応えがあるので、物足りなさを感じることもない。今のこの季節にしか食べられないちょっと贅沢な天丼を、自分へのご褒美に味わってみてはいかがだろうか。
(小林洋三)