10年1015億円でドジャースと正式契約した大谷翔平。途方もない金額から、SNSでは「東京ドームが3つ建つ」「もはや公共事業」「ちょっとした国家予算レベル」といった声が上がっている。大谷の年収アップ分で「日本人の平均年収を100円ほど引き上げる」というのだからやはりスゴい。
では、大谷のドジャース移籍がアメリカでどれだけ経済波及効果があるかと言えば、あらゆる事象の経済効果を試算することで有名な宮本勝浩・関西大学名誉教授が、こう試算していた。《エンゼルスに残留した場合は約500億円、ドジャースに移籍した場合は約643億6800万円》。エンゼルスから移籍したことで143億6800円増しになるのだという。そして実際、既に“効果”は様々なところに表れている。
「MLBショップでドジャース・グッズが爆売れ。早くも背番号17の大谷のレプリカジャージが売り出され、あっという間に完売したとか。来年3月28日(日本時間29日)の地元ドジャー・スタジアムの開幕チケット(カージナルス戦)も高騰していて、最低でも約5万2000円の値を付けいると伝えられます。ただ実際の開幕は3月20日の韓国・ソウルで行われる対パドレス戦で、こちらはパドレスのダルビッシュが登板する可能性もあって、チケット料金はもちろん、観戦に伴うツアーの人の移動やマスコミの大騒ぎでなどで予想すらできないほどの盛り上がりが考えられます」(スポーツライター)
日本国内では、株式市場の「大谷銘柄」も注目されている。
「大谷をスポンサードするいわゆる大谷銘柄としては、ブランドパートナーである三菱UFJフィナンシャル・グループ、サポート契約を結んでいる日本航空、グローバル広告契約を結んでいる化粧品のコーセー、CM起用のセイコーなどがあり、いずれも11日月曜日は前週末を上回る堅調な株価でした。ちなみにスポーツメーカーでは、今年1月にアシックスとの用具契約を解消して、ニューバランスと長期契約を結んだことで業界を騒然とさせました」(経済ジャーナリスト)
ただドジャースの野心は大谷に留まらず、オリックスからメジャー移籍を希望している山本由伸の獲得も狙っている。となるとスポンサーを務める不動産のサムティやグラブ提供を受けているナイキなどが〝買い〟になって、さらなる注目を集めるのは必至だろう。
(猫間滋)