元手タダ“家ゴミ→お宝化”計画(44)「サイン色紙」の価値

 我が家には広岡達朗氏のサイン色紙がある。片隅には83年の日付と西武ライオンズとあるから、監督として日本一に導いたシーズンに書かれたものだろう。

 でも、なぜ自分の手元にあるのか‥‥。プロ野球に夢中になったクチでもない。もちろんライオンズを応援したこともない。記憶をたどると、親戚のオバちゃんが何かのツテがあって、もらってきたサインだったような気がする。

 ならば、本当に欲しがっている人に譲ってあげたいところだが‥‥。

「これでは売り物にはなりませんね。シミだらけで、保存状態が悪すぎです」

 と、こちらの皮算用を見抜くのは、知人のネットオークション代行業者。念のため、「ヤフオク」で検索してみると、広岡氏のサイン本が500円。サイン色紙が美品であっても、お宝化は見込めそうにない。

「一点もののユニホームにある直筆サインなら話は別ですが、サイン色紙となるとプロ野球選手は比較的、数が多いのでイマイチ値上がりしません。直近では巨人の原監督のサイン色紙が2万2000円で落札されたのが最高額ですかね。しかも、偽モノが多い。先日も人気漫画家の偽サイン色紙を売りさばいた男が逮捕されました。これはウォッチャーが偽モノと騒いだことがきっかけでした。ファンだからもらえたサインを勝手に売るんですから、監視の目が厳しくなるのは当然です」(代行業者)

 出どころが曖昧なサインを売るのは危険かも‥‥。

マネー