元手タダ“家ゴミ→お宝化”計画(15)空き缶は潰さずに保管

 グウタラを地で行く編集部員I。このページで自宅がゴミ屋敷であることは伝えてきたが、編集部のヤツの机は、さらにカオス状態だ。取材資料と称して積み上げた紙クズはホコリをかぶり、なぜか夜のお店の会員証まで机に広げている。ゴミの隙間で仕事をしているのだ。
 
 そんなIのデスクで最近、幅を利かせているのが、空き缶。エナジードリンクをガブ飲みしては机に並べているのだ。ゲップをしながら、Iはその理由を話す。

「この空き缶を売るんですよ。飲料としても人気の『モンスターエナジー』は、アメリカでは34種類もあって、味ごとに缶のデザインが違う。もちろん日本にも多様な缶があって…」

 確かに、モンスターエナジーの空き缶30本セットが、ヤフオクでなんと3150円で落札されている。

「ただし、コレクターが欲しがるのはヴィンテージ。モンスターエナジーにも廃盤になったコーヒー味があって、その空き缶が含まれていたから高値がついたんでしょう。もう手に入らないという部分がマニア心をくすぐるんですよね」

 Iの言うとおり、すでに販売されていないサントリーのビール「純生」の空き缶でも、知床国立公園がプリントされた限定版だと、ヤフオクで24万2000円の値がついている。入手困難がコレクター魂に火をつけるらしい。だが、Iの机に並ぶ空き缶は新品だ。

「ヴィンテージ感が出るまで机に置かせてください」

 Iの場合、片づけるのが面倒なだけじゃないのか。

マネー