グウタラを地で行く編集部員I。このページで自宅がゴミ屋敷であることは伝えてきたが、編集部のヤツの机は、さらにカオス状態だ。取材資料と称して積み上げた紙クズはホコリをかぶり、なぜか夜のお店の会員証まで机に広げている。ゴミの隙間で仕事をしているのだ。
そんなIのデスクで最近、幅を利かせているのが、空き缶。エナジードリンクをガブ飲みしては机に並べているのだ。ゲップをしながら、Iはその理由を話す。
「この空き缶を売るんですよ。飲料としても人気の『モンスターエナジー』は、アメリカでは34種類もあって、味ごとに缶のデザインが違う。もちろん日本にも多様な缶があって…」
確かに、モンスターエナジーの空き缶30本セットが、ヤフオクでなんと3150円で落札されている。
「ただし、コレクターが欲しがるのはヴィンテージ。モンスターエナジーにも廃盤になったコーヒー味があって、その空き缶が含まれていたから高値がついたんでしょう。もう手に入らないという部分がマニア心をくすぐるんですよね」
Iの言うとおり、すでに販売されていないサントリーのビール「純生」の空き缶でも、知床国立公園がプリントされた限定版だと、ヤフオクで24万2000円の値がついている。入手困難がコレクター魂に火をつけるらしい。だが、Iの机に並ぶ空き缶は新品だ。
「ヴィンテージ感が出るまで机に置かせてください」
Iの場合、片づけるのが面倒なだけじゃないのか。